2013年6月12日水曜日
わん・わん・わわん
土人形の犬たちです。
人間の最も身近にいた動物たち、犬、猫、牛、馬、鶏の中で、一番人形につくられていたのは何だったのでしょう?
牛馬のおもちゃも多彩ですが、日本では存外、安産や子どもの健やかな成長を願うものとして、数では犬の土人形が一番多かったかもしれません。
一番古いのはこれ。
使われている赤色染料から、江戸時代のものとわかるそうです。
お次に古い犬は神棚のようなところにいたのか、しっかり煤けています。
狆、日本原産の犬です。
京都の伏見人形。
どちらも、我が家に来て数十年経ちました。
秋田の八橋人形。
子どもたちが小さい頃、友だちもみんなでよく絵のモデルにした犬。子どもに愛された犬でした。
福岡の赤坂人形の犬笛。
大阪の睦犬。
岡山の吉備津神社の犬は、もっといたはずと訝しんでいたら、あとから二匹、ちょっと小ぶりなのが出てきました。
私の持っている土の犬張り子犬たちの中では、ちょっと変わった、丸っこいもの、京都でつくられたのでしょうか?
さて、これで全部と思っていたら、突然思い出しました。
「あれっ、奈良法華寺の犬がいたはず。どこに行った?」
あわてて、小さいものたちを並べている棚を見てみたら、いました。
しかも法華寺の犬だけでなく、吉備津神社の犬や、他の犬たちも。
1960年代、手に入れたばかりの時はまぶしいほど白かった法華寺の犬は、今ではすっかり黒くなって、貫録たっぷりです。
香川県高松の嫁入り人形の一つ。
高松張子はなかなか長持ちしませんが、土人形はいつまでも元気です。
そして、夫の母が持っていた、小さな犬張り子犬たち。
世間ではいざ知らず、我が家では、圧倒的に多い猫に、数では負けている犬たちでした。
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