テレビ観戦もせず、このところ忙しくて新聞もろくに見ていませんでしたから、ソチオリンピック記念とはおこがましいのですが、マトリョーシカの本を二冊買いました。
『ロシアのマトリョーシカ』(スヴェトラーナ・ゴロジャーニナ著、スペースシャワーブックス、2013年)は、マトリョーシカについてロシア人が書いた初めての本だそうです。
なんといっても、マトリョーシカの一大産地である、セルギエフ・パサードにある、セルギエフ・パサード文化財保護区博物館と、セルギエフ・パサード芸術教育玩具博物館所蔵のマトリョーシカをふんだんに紹介しているのが、わくわくするところです。
これが、1890年代末につくられ、パリ万博に出品された、農民一家のマトリョーシカです。
以前、初期マトリョーシカ写しの図柄は好きじゃないと書いたことがあります。
でも、この2010年の写しの写真を見ると、なかなか素敵で、誰もが初期マトリョーシカを写すことからはじめてみるという理由も、わかるような気がしました。
そして、左下の同じモチーフの縫いぐるみの人形のかわいいこと!つくってみたくなりました。
日本のこけしは、どちらかと言えば無表情ですが、マトリョーシカは表情豊かです。
このマトリョーシカは友人にそっくり、1930年代のものです。
しかめっ面にも見える、セミョーノフ(生産地の名前)のマトリョーシカにも、色鮮やかな花が描かれていて、春の喜びが感じられます。(1953年)
そして現代は、より自由になんでも表現できるといったところでしょうか。(2007年)
だるま型の入れ子の中に、無限の世界を展開することができます。
もう一冊は、Karatさんのブログで知った本、『マトリョーシカ ノート3』 (道上克著、2013年)です。ノートとあるように、私的な(学術論文のための)メモのようなもの、以前は図書館でしか見られなかったそうですが、圧巻です。
模様のちょっとした違いや、ラベル、スタンプ、焼印などから、生産地や生産年代を割り出しています。
この本は、Karatさんも書いているように、あとがきを見て仰天する本です。
いわゆる伝統的なマトリョーシカを、著者は650点も持っていて、掲載されているマトリョーシカはすべて日本で、骨董市などで手に入れたものだそうです。
しかも、収集年月の短いことに驚かされます。
約6年間、土日は早朝から、骨董市をはしごしてかけずりまわったそうです。
でも、日本(関東地方)を駆けずり回れば、こんなマトリョーシカが集められるの?と言うくらい、1900年代初頭・前半のものがたくさん掲載されています。
というわけで、ソチオリンピック開催の日々は、マトリョーシカを堪能した日々でした。
2 件のコメント:
わーこれは可愛いですね、
今度ロシア料理の店に行ったら写さしてもらをっと。
我が家のは雛飾りに並べました。
昭ちゃん
マトリョーシカって、バレエティーに富んでいます。日本では万博の頃、町ではセミョーノフの黄色、赤、緑、黒のマトリョーシカしか見なかった感じがするけれど、どこにいろいろあったんでしょうね。
昭ちゃんちのもセミョーノフですね。お雛さま飾り、賑やかで、楽しそうです。
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