2020年9月4日金曜日

アシガール

じつは、8月いっぱい、テレビドラマの「アシガール」にはまっていました。
NHKのオンディマンドに登録しているので、過去の番組を観られるのだけれど、観ようと積極的に思ったわけではなく、なんとなく観はじめたのが「アシガール」でした。
物語は、女子高生が弟のつくったタイムマシーンで無造作に戦国の世に行ってしまい、そこで出会った武将の若君に一目ぼれ、足軽(アシガール)となって若君を助けながら戦国で生きるという、ラブ・コメディーです。
12+1話ありましたが、文句なく面白くて、夕食の後にドラマを観るひと時を楽しみにしていました。
時代劇は面白い。足軽その他の服装や、小道具、食べるものなど、いろいろ楽しめますが、何と言っても若君の着ている絞りの着物がどれも素敵で、戦国時代に模様を出すには、手描きより絞り染めだっただろうと、感心しながら観ていました。

そうこうしているうち、原作の漫画も読んでみたくなりました。
ドラマを堪能したのに、まだ漫画を読むの?と自問自答すること数日、数週間。9月に入って、とうとうこれまでに出版されている漫画を買ってしまいました。


漫画はまた、ドラマに勝る面白さでした。
『アシガール』(森本梢子作、集英社、2012年~)は、これまで14巻出ていますが、まだ完結していません。


タイムスリップものは、時空を超えてはなかなかハッピーエンドとはならないものですが、こちらは作者の森本さんがある日、結末を思いついたことからはじまっているので、ハッピーエンドは間違いなし、安心して読めます。
物語を読むことは、私にとってはいっときの現実逃避ですから、終わり方はハッピーエンドの方がいいのです。

物語は1559年、いよいよ信長の台頭、全国統一へと向かって動いているところです。小国の総領であり、しかも二度も現代にタイムスリップして、のちの歴史を知った若君が、信長に屈しないで、いかに領民ともども生き抜いていくかという展開になっています。


若君の羽木九八郎忠清や、戦国時代にタイムトラベルする女子高生の速川唯だけでなく、タイムマシンを考案した唯の弟の尊、現代では唯の高校の先生で郷土史家の木村先生(永禄では小垣城を任されている家老の木村)、唯の戦国の母であるおふくろ様、若君のじいの天野信茂、アフリカ人の足軽悪丸などなど、登場人物はみんな魅力的な人ばかりです。




4 件のコメント:

karat さんのコメント...

タイムスリップものは、スリップした当人がいかに状況を素直に理解して素早く動けるか、にお話の面白みというか私が見続けるかどうかがかかっている(^^;)、と思います。このお話は偶然第一話を途中から見ました。森の中で逃走する兵士たちに交じっているシーンでしたが、自分でタイムマシンに乗ったのなら理解が早いですね。
私は同じNHKの、もっと軽い「いいね!光源氏君」にはまってしまいました(^^)。

さんのコメント...

karatさん
一話を途中から観ただけで、後は観なかったのですか?もったいな~い!
唯が最初にタイムスリップしたときは、自分の意思で行ったのではなくて、弟が刀を持って、深刻な顔をしていたので、自殺しようとしているのかと取り上げ、この刀がマシンのスイッチと知らないで抜いたものなので、状況は全然理解できていませんでした(笑)。
偶然帰ることができ、それからは、一目ぼれした若君を助けようと強い意志を持って何度も行ったり来たりして、古文書に若くして死んだとされていた若君の運命を変えていきます。だんだん古文書が発見されるにつれ、若君が長生きしたこともわかってきます。
時代劇っていろいろ揃えなくてはならない、お金がかかるのでNHK独走という感じですね。衣装も、どこかで読んだのだけれど絹の本物がほとんどだそうです。

オンデマンドで探しましたが、「いいね!光源氏君」は、もう観られないようです。残念!!!

karat さんのコメント...

あー、そうでしたか(^^;)。私はどうもドラマは続けて見られない質で(笑)…。光源氏君もさくさく進む感じではありましたが、それでも録画してブツ切れで見ていました。確かに光源氏の衣装は立派でした。現代にスリップしたので普段はジャージとかを着ていましたが、時代の衣装を着ると途端に貴公子に見えました。そういえば「篤姫」もたまたま見たのが超豪華なお着物で、それ以来これだけは欠かさず見た覚えがあります。

さんのコメント...

karatさん
そこが、コンピュータで観る、いいところですね。途中で止まったり、繰り返し見たりできます。
私も1週間に1度の続きものは絶対観られないと思います。何せ、あれだけは観ようと思っていて、観ることができたためしがありませんから(笑)。前に観ていた朝ドラは毎日だから忘れないで観ていたようなものです(笑)。
「アシガール」でも女性の打ちかけは総刺繍だったりしました。じつは着物産業はテレビや映画が少しは支えているという話もあります。でも骨董屋さんの話では、「以前は映像関係の人たちが、よく来ていて「ふご」や「もっこ」などの農具を買ったけど、今は減ったねえ」と行っていたので、全体では減っているのでしょうね。
時代劇でもひどいのは、中国製の籠などを使っています(笑)。もちろん、想像も入った時代考証ですが、丁寧にされていると嬉しくなります。