2022年10月18日火曜日

30歩下がって

一昨日、夫と東京に行ってきました。
地下鉄を降りたときから、夫はすでに私の10メートル以上先を歩いています。
「昔から一度も肩を並べて歩いたことがないなぁ」
と思いながら、後ろ姿を見失なわないように歩いていきました。追いつこうと思うと疲れるし、追いついてもすぐ離されるので、二人ではなく一人で歩いているつもりになって歩きます。
夫は、角を曲がるとき以外は、後ろを振り向きもしません。気持ちは、いつも前へ前へとしか向いてないし、何故か歩くのが早いのです。
それでもあまり遠く離れてしまったときは、ちょっと立ち止まって後ろを確かめますが、私の姿を見つけたら、すぐに歩き始めてしまいます。


夫は、30年ほど前から、疲れると膝が痛みました(それでも歩くのは速かったけれど)。
半月板は徐々にすり減って、15年ほど前からは、病院でときおり注射を打ってもらっていました。7年前には痛みがひどくなって歩行も困難になり、両膝に一度に人工関節を入れる手術をすることになりました。
「片方ずつ手術しないの?両脚いっぺんでは不自由じゃないの?」
というのは素人考え、一度に手術して、次の日にはぐいと膝を曲げられて(本人は飛び上がるほど痛かった!)、確かすぐに歩かされたのではなかったかと記憶しています。
現代の医学の進歩は素晴らしく、正座ができなくなった(人工関節は120度以上曲がらない)ものの、痛みは完全になくなりました。
膝関節が傷んでいる人は、O脚になってしまいます。それが手術すると、曲がっていた脚が嘘のように真直ぐになるのですが、夫は真直ぐになりませんでした。
歩き方をまったく気にしないで外股気味に足を広げて歩くので、「熊歩き」がなおらなかったのです。


その昔、
「行き先は同じなのだから、私に歩調を合わせてよ」
と言ったこともありましたが、
「そんなに遅く歩くのは無理」
と言うのです。
私は歩くのが遅い?
ちょっとは遅いかもしれませんが、普通だと思います。
前へ、前へ。
夫は、「熊歩き」がなおっていないのとともに、気分がいつも前に行っているので、上半身が下半身より前に出ている、つまり腰の上に上半身が乗らず、頭が前に出てしまっている(別の言葉で言えば、腰が曲がってしまった)のですが、本人はまったく気にしていません。









6 件のコメント:

af さんのコメント...

先生は足がどこか不自由そうに見えるのですが、でも、高低差があろうとなかろうと大丈夫なのが嘘のようです。
先日、ご一緒したとき、高さ80センチぐらいの柵をまたぐのをためらっておられました。たぶん、関節のせいかなと思っていましたが、ちょっと目を離しているうちに、飛び越えておられました。どうされたのだろう・・・。
春さんの歩行速度は普通だと思います。私も自分は普通だと思っていますが、だいたい、男性には置いていかれます。夫はもちろんですが、男性社員と出張するとき遅れをとってしまいます。

さておき、先生はいつも『大丈夫か?』と声をかけてくださいます。大丈夫といえば、見守ってくれる。ちょっと・・・と答えれば、助けてくれる。そういう感じがすごくいいなと思います。欧米では、なぜか男性が女性の意思に関係なく手を差し伸べたり、レディーファーストするじゃないですか?あれって、馴染めません。

rei さんのコメント...

先生、気が短い?
私も歩くのが早くて、女性の友人達と歩く時は早過ぎると叱られます。義母と歩く時などは、気を遣えと息子に怒られます。早く目的地に着きたい、その先に有るものを早く見たいと言う気持ちか勝つからか、つい足を速めてしまいます。
気の短さを自覚していて、早死にするかもと懸念していますが(もう長生き?)、先生が変わらずお元気な様子を伺うとそれは杞憂なのかと。

hiyoco さんのコメント...

うちも同じです!振り返ることなくスタスタ行ってしまいます。
息子も夫のペースで歩けるのですが、私を置いていくのは気が引けるようで、時々振り返って様子を伺っています。気を遣わせて申し訳なくなります。

さんのコメント...

afさん
やっぱり。
世の中には肩を並べて歩いている人がいるじゃないですか。何でうちではできないかと思っていたのですが、よくあることなのですね(笑)。
散歩しているときぐらいはと、遅れるとジョギングで追いついて、歩数を同じにと心掛けても、いつの間にか離されています。
この日は8分くらいの距離だったのですが、私が建物に到着したときはすでに影も形も見えず、受付は済ませて、人数のわりに椅子が足りなかったのですがちゃっかり確保していて、「おーい、ここだここだ」と言っていました(笑)。

さんのコメント...

reiさん
確かに夫は気が短いというかせっかちです。じっくり何かに取り組むということは苦手、すぐ結果を見たがります。だから、スポーツで言えばマラソンはできない、相撲は得意と言った感じでしょうか(笑)。
私も気は短いのですが、歩くのは速くないです。そして、私より遅い人と歩くときは、ラッキーという感じでのろのろ歩けます。置いていくなんて、考えられません(笑)。
そういえば、私の母もせっかちですたすたと歩いていたような。晩年に足が遅くなった父のことを、じれったがって、私にこぼしていました(笑)。

さんのコメント...

hiyocoさん
何なんでしょうね。一緒に歩く人を置いてきぼりにするというのは!(笑)。
速い人は遅い人に合わせられるけれど、遅い人は速い人に合わせられませんよね?そう言っても「無理」といいます。
田舎道なら遠くに姿が見えますが、雑踏の中では見失わないようにと無駄に神経を使わなくてはなりません。しばらく前に横浜に行ったときなどは、建物の入り口がわかりにくくて、スマホも役に立たず、目の前のお店の人などに訊いても誰も知らず、うろうろしている上に、気が短い夫が目まぐるしく捜し歩くので、こちらも見失わないようにしなくてはならず、疲れ果てました(笑)。
確かに、うちも息子が一緒だと安心です(笑)。