2022年10月7日金曜日

ガラス作家の家

10月5日に訪問した里美のS+Tさんの家はポツンと2軒屋で、隣接して鵜沢文明+塩屋直美さんの鵜沢ガラス工房があります。ただ残念なことに、吹きガラスを経済的に続けていけないので近々引っ越しなさるそうです(その家には30代の有機農家が入られます)。
秩父の友人の浜口さんもそうですが、ガラス作家さんには厳しい状況が続き、今では自分の炉は持たず、ガラスを吹くことができる場所に出向いてつくる人も多くなっているそうですが、マルチな才能を持っている鵜沢さんは、そこまでしてガラスにはこだわらないでやろうと思っていらっしゃるようです。

鵜沢さんは吹きガラスを、直美さんはおもに、ロストワックスという蝋型で作品をつくっていらっしゃいました。ロストワックスとは、蠟でつくりたいものの形をつくり、石膏で型を取り(石膏で包む)、型を焼成して蝋を流し出し、そのあとに溶かしたガラスを流し込むという方法です。
ロストワックスでは、その都度窯の中でガラスを溶かせばいい、炉はいらないのかもしれませんが、それでもたいへん大きな窯を備えていらっしゃいました。


ガラスの破片などが落ちているかもしれないのでと、居間+ダイニングは靴のままあがりますが、きれいに掃除された家にはガラスの破片どころか、チリ一つ落ちていません。


あちこちに、お二人の作品がさりげなく飾られています。


ガラスの持つ、手の切れるようなあぶなかっしさや冷たさが全然ありません。


失礼だからとあまり写真を撮らなかったのですが、あちこち、見どころ満載でした。
例えば台所のカウンターは、実家にあった水屋を縦に重ねないで並べて置いて、木工作家からケヤキ板を貰って上に置いたもの、


お米の袋を利用したゴミ箱、


板に切れ目を入れた包丁立てなどなど、どこを見ても面白いくふうがなされていました。猫の手を上に向けた木彫りの鍵置きがあって、指には爪が生えたりしていました。
工房の写真はないのですが、そちらも隅々まできれいでした。


文明さんは、ガラスだけでなく木工、針金細工など何でもつくっていらっしゃるとのこと、訪問したときもコーヒーのメジャースプーンの制作中でした。
今後は水戸に移られるとか、もう少しお客さんが訪れやすい場所で、お店をしながらアクセサリーなど細々したものをつくっていくのではないかとは、S子さんの推察でした。






2 件のコメント:

hiyoco さんのコメント...

素敵な台所ですね!いちいち見入っちゃう~。
リビングのテーブルやYチェアもいいですね。

さんのコメント...

hiyocoさん
工夫のある家に行くとわくわくします。靴で上がってこのきれいさ?工房も広いのですがとってもきれいで、鉋屑の散らかっている我が家の作業場を思い出してしまいました。
私も丁寧に暮らしたいなぁと思いながら、最近特に取っ散らかっています。きっと二人とも整頓上手なのでしょうね(爆笑)。