2020年5月19日火曜日

シェーブル


しばらく前にヤギ乳のチーズをお願いしていた熊井さんから、3種類のチーズが届きました。白カビ、灰、そして酵母の三種類です。
3週間ほど前に電話したときには、チーズはできたけれど、これからカビをつけるからということでした。

ヤギ乳のチーズはスペイン、イタリアなど欧米各国でつくられ、愛されています。
数年前、デンマークの友人イエンス+アンの家に逗留したとき、毎朝出されるノルウェー産のチーズは、ヤギ乳のチーズでした。癖があるけれど美味しいチーズ(生チーズではない)で、帰国のおり一つ買ってきたものでした。
熊井さんはフランスでチーズづくりを学ばれたような気がするし、お連れ合いはフランス語も堪能、かつてはよくフランスに長期滞在されていたので、熊井さんのヤギ乳のチーズはフランス流のつくり方だと思います。


さて、届いた日の夜、さっそく、白カビのチーズを食べてみました。たぶん、シャヴィニョルと呼ばれているタイプのものでしょう。
ヤギ乳のチーズは、熟成の方法や熟成時間によってさわやかにもつくれれば、コクと癖を出すこともできます。2つ入っていた白カビチーズは、どうやら熟成時間が違うらしいのですが、2つを食べ比べたとしても、微妙な違いがわかる私たちではありません。ただ、超美味しいということだけはわかります。

日本で、正真正銘、まじりっけのないヤギ乳のチーズをつくっているのは、おそらく熊井さんだけです。というのも、ヤギの乳は春から夏にかけてが旬という季節性があるし、搾乳が手作業なので、個人でつくる以外難しいのです。
かつて、たくさんの農家に委託してヤギを育て、乳を集めてチーズをつくっていた会社もあったそうですが、ヤギの管理は難しいし、乳が通年安定しては集まらなくて、牛乳も混ぜてつくっていたけれど、ほどなくつぶれたと聞きました。
小学生のころからヤギがいつもそばにいて、乳を搾り方や、乳をたくさん出させる食餌を熟知し、並々ならぬ愛情をもってヤギと接している熊井さんのような人でないと、ヤギのチーズはつくれないのです。

今日のお昼にはたっぷりと贅沢に、シェーブル味わいたいと思います。







14 件のコメント:

昭ちゃん さんのコメント...

子供の頃チーズをかじり石鹸かと思いました。
米軍基地ではGIが「ヘィ  ジョー」と呼ぶので行くと
飲めっとコーラを、勿論吐き出しました!!

さんのコメント...

昭ちゃん
本物のチーズを食べたのですね。私はプロセスチーズから入ったので、抵抗がありませんでした。
コカ・コーラはどうだったかしら?一時は日本人も、酒屋さんからケース入りで買っていました。私の実家でもプラッシーとコカ・コーラをケースで届けてもらっていました。
食べたとき抵抗があったのはアボカドでした。ガーナで、いつも庭師さんが美味しそうに食べているので、買ってみて、「何だこの美味しくないもの」と、到底食べることができず、庭師さんにあげてしまったことがありました(笑)。

昭ちゃん さんのコメント...

 沖縄で戦ってきたGIと腹ぺこの日本人、
「早くやれ!!、ハバ ハバ レッゴー」出来ないよー
面白いひと月半でした。写真も撮られました日本土産です。

さんのコメント...

昭ちゃん
日本はタイとともにアジアで唯二植民地化されなかった国と言っているけれど、戦後の占領はどうなんですかね?占領と植民はどう違うのでしょうね?もちろん英語のoccupyとcolonizeは違うのですけれど。
でも、占領がフィリピンみたいに300年とかではなかったので、本当によかったですよね。

昭ちゃん さんのコメント...

私が近現代史に夢中になっている由縁ですが姐さんの様に
海外の様子が探れないのがうらやましいですよ、
最近ジャワの民謡やタイのモーラムに夢中です。笑い

さんのコメント...

昭ちゃん
タイにもジャワにも長いこと行っていません。どちらの楽器一つできませんが、田舎に行って思いっきり踊りまくりたくなりました(^^♪
やっぱり東南アジアはいいなぁ。

昭ちゃん さんのコメント...

 戦時中流行した唄ジャワの民謡「ブンガワン ソロ・ソロ河」
ユウ チューブで聞けますしタイのモーラムも。

さんのコメント...

昭ちゃん
ありがとう。モーラムを聴いて、ひとしきり踊りました(笑)。
今もモーラムを聞きながら書いています。昭ちゃんにも聞こえますか?ケーンは最高です。

のら さんのコメント...

帯広市拓成の香林農園さんが山羊チーズを作っています。もちろんいつでもある訳じゃなく期間限定。食べたことありますよ。

昭ちゃん さんのコメント...

さすが姐さん聞こえたよー ケエーン最高!!
身振りにそれぞれの意味があるのですよね。

さんのコメント...

のらさん
個人でやっている方がいらっしゃるのは、心強いですね。いつまでもつくって欲しいです。
一度、熊井さんが朝日新聞に大きく取り上げられた時、ヤギ乳のチーズを生業としたいという友人が紹介して欲しいというので一緒に訪ねたことがありましたが、とても大変だからと彼は手を出しませんでした。
熊井さんのお連れ合いは、もうヤギ乳のチーズ作りはやめて欲しいと思っていらっしゃいます。私もコロナだからと安易に注文してしまいましたが、熊井さんの「欲しい人がいる限りは」というお気持ちを助長してはいけないのだと反省しているところです。これが最後だと思います。
ヤギは漫然と草を食べていればいい乳が出るのではなく、いい乳をたくさん出そうと思ったら餌やりが勝負、夏の炎天下に、毎日いい草を求めて刈りに行くのは命取りになるというのが、お連れ合いのお考えです。
昔訊いた話なのでうろ覚えですが、熊井さんのところではヤギ一頭から毎日20リットル絞れるそうです。通常はよくて10リットルか、それ以下ですが。

さんのコメント...

昭ちゃん
手は指を反らして、それぞれ数字の8を書くように動かします(^^♪

akemifujima さんのコメント...

春さんのおかげで、山羊チーズを食べることができました。ありがとうございました。
とても大変に作られていうことがよくわかりました。
大事に大事にいただきます。
もう、買ったらいけないんですね・・・。

さんのコメント...

akemifujimaさん
そう、ご本人は「あとは野となれ」と命がけでつくっていらっしゃるのだけれど、奥様としてはもうこれ以上という感じらしいです。どんなにお願いしてもやめないのだとか(笑)。
何度か手術なさっているし、80は過ぎているし、奥様のご心配はもっともです。というわけで、私ももう注文はやめます。
でも、味わえてよかったですね。