2009年10月25日日曜日

コバルトのビン



ヨーロッパには、あまり関心もあこがれも持っていませんが、台所道具はデンマークやフィンランド、土人形だったらルーマニアやフランスなどなど、個別には、私の生活に彩を添えてもらっています。

なかで、イギリスといえば児童文学、子どもが小さいときに出会いました。写実的な文章で、自然描写が細やかなので、行ったことがなくても情景が目に浮かびます。ヒース、エニシダなどの植物、ロンドンのスズメや猫、森の狼、砂丘、チョーク、潅木の森、大木の森など、とても近しいものになりました。

C.S.ルイスの『ナルニア国物語』シリーズ、アーサー・ランサムの『ツバメ号とアマゾン号』、ロフティングの『ドリトル先生』、ノートンの『床下の小人たち』、フィリップ・ターナーの『シー・ペリル号の冒険』、ペイトンの『フランバース屋敷の人々』など、シリーズものはわくわくしながら続きを読み、また何度も何度も読み返しました。ペイトンの『ペニントンの17歳の夏』などは、三部作なのに1冊しか翻訳されてなくて、どうしても読みたくて原書を買って読んだりもしたものでした。
他にも、一冊完結ものの名前を挙げていたら、それだけで日が暮れそうです。

実は、この歳になっても読んでいます。息子の本棚にあったローズマリ・サトクリフの『第九軍団のワシ』シリーズは、最初は借りて読んでいましたが、とうとう自分でも買ってしまいました。毎晩ベッドに入ってから少しずつ読んで、古いイギリスの地に思いを馳せながら眠りについています。
「ヒースのお酒ってどんな味かしら」、「青銅の槍って重かったんだろうなあ」、など、想像するだけで楽しい世界が広がります。

そんなことから、イギリスの道具にも惹かれていったのでしょうか。
コバルトの薬ビン、きれいです。六角形と長方形のがあって、NOT TO BE TAKENのエンボスが入っています。




これは丸いビン、コルクの栓がついています。




そして小さな小さなビン。口のところに爪が3つついていますから、栓ではなくてキャップだったのでしょう。どれも深い深い色です。

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