2010年4月20日火曜日
北欧の白樺細工
その昔、仕事で北欧に行った夫が買ってきてくれたお土産は、白樺の皮でつくった、小さな丸い箱でした。夫はあまり「もの」に関心がありませんが、いつからかお土産の見立てがうまくなって、いつも、私の大好きなものばかり買ってきてくれるようになりました。
木の板でできている蓋は、ぴったりしまります。取っ手は蓋についているのですから、取っ手を持ったとたん、箱だけが落ちてしまいそうですが、おみごと、中に石などの重いものを入れていても、落ちたりしないのです。
そんなにぴたっと閉まるのに、きつ過ぎて開かないということはありません。楽々開きます。
縁の皮をそのまま中に折り込んでいるので、中はちょっとしわしわと、余り気味です。石を入れたり、貝を入れたり、ずいぶん長い間使っています。
北欧と言っても、いったいどこの国のものでしょうか。スウェーデンかフィンランドのものだと思うのですが、夫は自分が買ったことすら忘れているでしょうから、確かめようはありません。
これは、白樺の木の箱です。箱部分は曲げ木になっています。スウェーデンのものですが、デンマーク人の友人が我が家に来たとき、小さい頃、職人さんたちがこれにお弁当を入れていたと、懐かしがっていましたので、デンマークにもあったようです。
片方の突起を外に反らせて止め木をはずし、はずれた方向に引いて開けます。
板を削ぐのも、曲げるのも、簡単な道具でつくったのでしょうけれど、しっかりとできています。
これはちょっと大きな箱です。箱に巻いた白樺を綴じているのは、やはり白樺の皮ですが、縁を止めている素材は、どうもラタンのようです。まあ、ラタンほど可塑性に飛んで、いろいろなことができる素材は少ないのですが、できるなら、白樺で綴じて欲しかった、なんて、つくらない人は勝手なことが言えます。
中の、白樺の皮の綴じ方は、1枚目の写真と同じ綴じ方です。
私が気に入っているのは、取っ手のつけ方です。穴を開け、白樺の皮を重ねて通し、端で折り曲げて厚みを出し、それを穴に引っ張り込んで、抜けないようにつくられています。簡単ですが、みごとな方法です。
そして、このちび箱もかわいい。これも、ぴったりしまり、取っ手の皮を持ってぶら下げても、蓋が取れるようなことはありません。
夫のお土産以外はネットで探しました。お弁当箱とちび箱は古いものです。
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