2010年5月21日金曜日
台所道具 まな板編
雑誌で、建築家のN氏が紹介していたのは、シンクのあちら側からこちら側まで届くまな板でした。「あっ。いいかも」と思って、台所ができる前からイチョウの長い板を買って、待っていました。
そして、台所ができるとすぐに、板をシンクの奥行きに合わせて切って、使ってみたのですが、う~ん、使い勝手は、イマイチです。
確かに、港の魚市場で買ってきた、大きな魚をさばくときなどには便利ですが、毎日、そう大量に魚や野菜を切るわけではありません。
決定的な欠点は、板目と直角ではなく、平行に包丁の刃が当たることです。それを避けようと、気がついたら、身体をねじって切ったりしています。身体によくありません。
というわけで、最近は、大きな筍を切るなど、もっぱら大物専用に使っています。
もっともよく使うのは、このチークのまな板です。縁に沿って溝があるところなど、イギリスのまな板を手本につくったものでしょうか。ずいぶん昔に、タイで買いました。
軽くて、片手で楽々持てるのもいいのですが、丸くて薄いので、洗い籠で水切りできるのが最大の魅力です。
こちらが、お手本にされたかもしれない、イギリスのパン切り用まな板、ブレッドボードです。食卓でパンを切るときはこれを使っています。丸いまな板は、木口が黒ずんでくる心配をしないですむので助かります。
タイの一般的なまな板で、タマリンドの木を輪切りにしたものです。安いものだし、タイではどんな家庭でも、お店や屋台でも、このまな板を使っていると言っても過言ではないくらいの普及品です。木口を上にして使う、中国のまな板が、薄くなったものでしょうか。
バンコクで暮らしていたとき1枚、帰国してから10年ほど1枚、プノンペンで暮らしていたとき1枚、使いました。けっこう長いつき合いですが、この一枚は、これまで使ってきた3枚に比べて、ちょっと直径が大きく、毎日使うには重過ぎます。年取ってきたせいもあり、めんどくささが先にたって、使わないでいます。
右は、普通のまな板を、自分で切って小さくしたまな板です。長く使ったので、捨ててもいいのですが、年に数回、まな板がたくさん必要になったりするので、思い切って捨てられません。
左は、フランスパン用のまな板です。いざ、フランスパンを切るときは、ついつい、そこいらのまな板で間に合わせてしまったりするのですが。
この、魚の形をしたカッティングボードは、もっぱら、キャセロールの敷物です。私の持っているキャセロールはオーバル形が多いので、熱いお皿の敷物として、とても重宝しています。
そして、とっておきの一枚はこれ、松本和男さんの作品です。「傷ついたら、いつでも削りなおしてあげる」と言われているのに、もったいなくて使えません。一枚の木を彫り出してもち手がつくってあります。
まな板としてはまだ使っていませんが、目の保養として、時にはトレイ代わりに、大いに役立ってくれています。
そろそろ、まな板として使ってみましょうか。
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2 件のコメント:
そうか、小口に切った丸太は黒ずみにくいんですね。確かに。
イギリスのブレッドボード、いいですね!
私もシンプルなものを持っていますが、こちらは柄が凝っているけどファンシーすぎなくていいなあ。
こういう雰囲気のものもあるのですね。
私は食洗機にもつかえるアメリカエキピュリアンを使っていますが、切り心地はあまりよくありません。ブレッドボードは二枚。パスタ捏ね用に二枚。
やっぱり木はいいです。
いつか欲しいなと思うのはオリーブの木のもの。こちらの丸いタイのもいいですね。
toki-sappさん
丸太に切ったのじゃなくて、黒ずみにくいのは、板を丸く切り抜いたものです。というのは、濡れたのを干すときに、小口を下にしないでも干せるから。
丸太の輪切りは、タイのまな板を長く使った経験から言えば、下になる面がどうしても黒くなってしまいます。すると使わなくなる、黒くなる、の悪循環で、真っ黒になり、ついには片面しか使えなくなります。
毎回、すぐ拭いて、天日に干せばいいのでしょうけれど、そうもいかないこともありますから。
包丁の当たり方は、いい感じなんですけどね。
水に強いチークはさすがに長持ちします。面倒だからやらずに写真を撮りましたが、ちょっとオリーブオイルで拭くと、全体に深い色になって、もっときれいです。
toki-sappさんの、イギリスのブレッドボードも、以前見ましたよ。確かな手仕事のものが身近にあると、生活が楽しくなりますよね。
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