インドネシアの、バリ島のトゥガナン村でつくられているアタの籠は、どれも美しく、堅牢です。
四角形や楕円形のトレイ、ペン立て、バッグなどなど、いまでは、あちこちで目にしますが、どれも比較的安価で実用的です。とくに蓋つきの籠は、編み目が詰まっているので埃も入らず、軽くて開け閉めが簡単、なかなか使い勝手のいいものです。
アタは、生えているところを見たことはありませんが、シダの仲間だそうです。
大きい籠は、救急箱にして、食器棚の横に置いています。大判のシップも入るので便利です。
手前の小さい籠二つは、普段使わない鍵入れにしています。ずいぶん昔に、伊那の雑貨屋さんで買ったものです。
そして楕円形の籠には、散らばりやすいものを入れておくのですが、今はつくりかけのポシャギが入っています。ポシャギは、つくりはじめてもう一年くらいになりますが、一向に完成する気配がありません。
鍵入れの一つは木で彫ったカエルが、蓋のつまみになっています。
このように木と、アタ(あるいはラタン)の組み合わせは、フィリピンの、ルソン島の北部のイフガオの人たちの籠にも見られます。
というのも、トゥガナン村に住む、インドネシア先住民の人たちも、北ルソンに住む、フィリピン先住民の人たちも、もとをたどると「マレー人」なので、たくさんの文化の類似が見られるのです。
どれも丁寧なつくりですが、楕円形の籠の細工は、とくに気に入っています。
籠と蓋は、美しくつないであります。
そして、反対側の留め具の美しさ。蓋を閉めると、象の鼻のようなものが、すす~っと輪に入って、ぴったり納まります。
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