2015年8月26日水曜日
スキャン(SKAGEN)
デンマーク最北の港町スキャン(正確には、スキャガン)は、デンマークだけでなく、スウェーデンやノルウェー、アイスランドなど周辺国の船も出入りする、大きな港町です。
町の家々は、45度傾斜の赤い瓦屋根です。
風が強いからか、棟瓦と瓦の両翼を白い漆喰で塗り固めているのが、スキャンの家の特徴です。
古い家も残っています。
軒先が低く、
「こんな家だったら、背をかがめないと出入りできないよ」
とイエンスが言っていたそばから、住んでいる人が、背をかがめて出てきました。
「ちょうど写真が撮れてラッキーだったね」
とアンに言われたのに残念、頭を低くして出てきた、その瞬間の写真が撮れていませんでした。
この家は中で二つに分け、二家族が住んでいるそうです。
この町に、19世紀の終わりごろから、画家たちが住みつくようになりました。
最初に住んだのは、アンナ・アンカー(スキャン出身)とミカエル・アンカー夫妻でしたが、やがて、たくさんの画家が漁民の生活に絵心を触発されて住みつくようになり、画家だけでなく、詩人や作曲家なども集まるようになって、スキャンに芸術家村ができました。
スキャン美術館には、アンカー夫妻や他の画家たちが残した、1900年前後に描かれた絵が数多く残されています。
当時は印象派の真っ盛りだったのでしょうか。どの絵も光が美しく、漁民たちの生活が生き生きと描かれています。
地引網。
漁に出発。
楽しいことばかりではありません。
漁師の事故死。
北の半島の、砂地の様子も描かれています。
食べられるものを集めて帰って来たところでしょうか。
銅のお鍋類は、ぴっかぴかに磨かれています。
つくっているのは、網針でしょうか、それとも他の道具?
短い夏を楽しんでいる人たち。
左の方に黒いマントをまとっているのは、芸術家たちを支援した、スキャンの領主夫妻です。
子どもたちも、
女性たちも、みな楽しそうです。
そして、スキャンの海を描く画家自身を描いた絵もありました。
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