2010年8月4日水曜日

仮設小屋よさようなら



2002年に、夫と二人で、家を建設しはじめました。当初、建設地には、車の入れる道もない、電気もない、水もない状態でしたが、道路をつくり、電気を引き、井戸を掘って、じょじょに整えていきました。

最初は近くの町のアパートを借りて、通っていましたが、近いとはいえ、通うのでは時間をなかなか有効に使えないし、家賃も嵩むので、仮小屋を建設することにしたのは、2003年のことでした。
1年分の家賃以下の費用で建てたい、できるだけ工期を短くしたいということで、いろいろ考えた末、選択したのは、ビニールハウスの家でした。

材料費は全部で40万円ほど、母屋ができても使える浄化槽なども含んでの金額でした。また、工期はちょうど転職時期と重なった次男が手伝ってくれたこともあって、3ヶ月ほどで完成しました。




仮小屋とはいえ、お手洗いもお風呂も完備していました。狭いながらも、空間を最大限に利用して、快適に暮らしていましたが、冬の夜は外と同じように温度が下がり、寒さにふるえたこともありました。
また、夏は、遮光ネットやよしずで日光を遮りましたが、鉄パイプが暑くなって、昼間は室内にはいられないほど暑くなることもありました。




しかし、仮住まいと思えば、なんでも我慢できました。工期が長引いて、6年ものあいだこのビニールハウスに住むことになろうとは、建設当時は夢にも考えてもいませんでした。




やっと母屋に移ることができたのは、2009年の春でした。
それから、仮小屋は物置になっていて、当分はそのままにしておく予定でした。しかし、納屋兼作業場の建設をはじめてみたら、やはり工事の邪魔になるということで、撤去することになりました。

上の写真は住んでいたころのもの、北側の入り口の方を見ています。




そして、これが今の写真です。
中においてあったものはあらかた、新しく建てた倉庫用ビニールハウスに運んだので、いよいよ解体です。




この写真は、南を見たところ、奥の右手にお風呂が、左手にお手洗いがありました。

猫のトラは掌に乗るほどの大きさでこの仮小屋にやって来て、物心つきました。
昨年事故死した小春は、この家で誕生しました。
思い出のつまった家に、さよならです。


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