2013年4月11日木曜日

道端の謎


道端に立つ、この石塔は何でしょう?


古いの新しいの、Y字形の枝を削って、そこに何か書きつけたものが供えられています。
何故、Y字形の枝なのでしょう?


一番新しい、今年供えられた枝の字は読めますが、


意味は、まったくわかりません。


この枝を供えてある石に刻まれているのは、女神さまらしいけれど、どなたかわかりません。
山姥のようでもあり、聖母のようでもあります。


その隣の石には何が彫ってあるのか、もっとわかりません。

 
石塔はいくつか立っていますが、枝が奉納してあるのは、右端の石だけです。
一番高い石塔には、「光明真言供養塔」と彫られています。


八郷には、私の知らないことが、あちこち満ち溢れています。


8 件のコメント:

hatto さんのコメント...



犬供養 (いぬくよう)





こんな記事がありましたよ。

犬はお産が軽いというので、それにあやかろうという婦人たちが会食や仏事を行う風習。「ざく又塔婆」というY字形の木の枝を削り、経文などを書いて供養 (くよう)する。ざく又には各自白紙を結び、近くの三叉路(さんさろ)に立てる。懐妊した犬が死亡したときも、持ち主宅で同様の供養を行う習わしがある。 かつて町内で広く行われていたが、現在は上稲吉と馬立、上佐谷、雪入のみ。雪入では、3月の彼岸の行事。(参考:千代田村の民俗)

写真にある女性の石仏は、赤ちゃんを抱いて少し胸元をあけて乳を飲ませているように見えますが、どうでしょう。そして、Y字の枝の塔婆がたてられている場所も、写真で見る限り三又路になっているように見えますがどうでしょうかね。

私の母方の実家にも、江戸を越える昔(時代不明)からの石神があるのですが様々な研究者が長年にわたり調査しているにもかかわらず謎の巨石があります。何か文字が彫られていましたが、私の子供の頃にはうっすらと見えていたものの今ではそれすらわかりにくくなっています。 こうした、石仏、神様が見られるとなんだかほっこりしますね。八郷いいなあ。

昭ちゃん さんのコメント...

これは結界ですか、
大概町史とか郷土史に記載されていますが不思議ですね。

hatto さんのコメント...

何故、「さんさろ」に立てる意味があるのか?、、、と気になって調べてみました。
こんな記事がありました。

犬卒塔婆は、「犬供養」とか「犬送り」などとも呼ぶように、多産な犬を供養して安産・子育て守護を願うものである。中国では、出産直前の妊婦が犬の肉を食べて安産を願うという習俗があったという。日本でも同じ目的で犬を殺して神に捧げる「供犠」が行なわれていたらしい。こうした宗教的儀式は、犬の霊力を認める考え方に基づくもので、犬はこの世とあの世の境界を行き来して、道案内を務めるという伝承も、そうした背景から生まれたものである。

犬卒塔婆は、二叉に分かれたY字形で、長さ七〇センチ前後の雑木の棒の側面を削って、そこに供養の「如是畜生発菩提」といった経文を書き、それを村境の路傍や川辺、墓場の入口などに挿し立てて祀る。一般に、これを立てるのは子安講の縁日が多い。

戸部民夫 (2006) 『「頼れる神様」大事典』PHP研究所、p. 164


千葉県や茨城県の利根川下流域をはじめ、栃木、福島、宮城の諸県にかけて行われる女の行事。この行事には、動物の死を弔うという性格と人間の安産を祈願するという性格とがある。福島、宮城では前者の、利根川下流域や栃木では後者の性格が強くみられる。利根川下流域では十九夜講やユサン講などの講員である若い嫁が、毎年二月から四月ころにかけて定期的に行うが、雌犬が死んだ際に臨時に行うこともある。犬卒塔婆とよぶY字形の塔婆に握飯を入れた藁苞 (わらづと) をつけて、村はずれの川や三差路まで鉦 (かね) ・太鼓で送っていき、そこに立ててくる。これは無事に子どもが生まれてくることを願う安産祈願の行事である。同時に、犬供養は犬卒塔婆を村境まで送っていって立てることから、虫送りなどと同じく、村の中の災厄を村外に送り出し、再び入ってこないようにする行事ともいえる。
『世界大百科事典』第二巻 (2007) 平凡社

、、、、、ということです。納得!

さんのコメント...

hattoさん
ありがとう。千代田村は八郷のお隣です。上稲吉、上佐谷は街道にあって、八郷の人と十分婚姻の成立するところです。
遠くに住んでいらっしゃるhattoさんに教えていただくなんて。申し訳ない、勉強不足で(笑)。確かに三差路に立ててありますよ。
石塔の近くに、もう鯉のぼりが上がっているお家があります。もしかしたら初節句、赤ちゃんが無事生まれて、あるいは生まれる前に立てられたものかもしれませんね。二月に立てたようです。
八郷盆地も広いので、いつもは車で通り過ぎてしまいますが、丹念に見れば本当にいろいろなものが見えてくるし、全部に歴史があるんですね。
盆地にも、取り囲むまわりの山にも神さまは溢れています。

さんのコメント...

昭ちゃん
しばらく前に、古老に話を聞いたりした、八郷の古いことを冊子にしている人たちがいて、十巻くらい発行されました。
いろいろおもしろいことが書いてありましたが、このことは記憶に残っていませんでした。
でもhattoさんのおかげで、いろいろわかりました。まだ、知らないことが山のようにありそうです。

さんのコメント...

hattoさん
重ね重ねありがとう。いつだったか、安産・多産の象徴が豚のところが多いのに、日本は何で犬だろうか?なんて書いたこともありますが、日本の犬と人との関係って、ずいぶん奥深かったのですね。
近所のばあちゃんたちに子安講のことなんかもっと聞きたいけれど、このあたりのおばあちゃんは一人で生活を切り盛りしていて忙しかったり、もう忙しくないおばあちゃんはあまり語らなかったりして、うまくいきません(笑)。もっとも、住みはじめた当時は何でも聞いたのですが、住んで十年も経つと、いまさら聞きにくいというのもあったり、自分自身が毎日の生活に追われたり(笑)。こうゆうのって、しっかり話を聞くつもりで聞かないとだめですね。努力してみたいですが、できるかどうか...。

hatto さんのコメント...

春さん、そうですねよくわかります。私も、自分の町の事については何故か聞きにくかったりします。90半ばのお爺さんに訪ねたりしてみるものの、あとひと押しの話を聞き出せなかったりとか、、、。しかし、段々とその昔を知る人もいなくなり、またいても記憶が薄れてしまっていたりで、民俗文化の調査するにもそろそろ限界がきてるように思えます。春さん、頑張って調査して色々な資料残してください。

さんのコメント...

hattoさん
大義がないというか、関心のある学生など大勢と一緒に行くんだったらいいんですけどね。
だいたい、道端におばあちゃんの姿とかあると、たずねやすいのに、道にも畑にも誰もいません(笑)。家もまばらで、声をかけてもたいてい誰も出て来ない(笑)。昼間は鍵もかけずにどこかへ行っているのです。
なんて、愚痴ばかり言っていないで重い腰をあげてみますかね。