2013年4月9日火曜日

泥メンコ



彩色してある泥メンコといえば、「博多おはじき」という名前の、博多のものが知られています。
博多メンコより雑につくられているこれは、博多の近くの津屋崎でつくられた泥メンコだそうです。
骨董市で、がんこさんが持っていました。

泥メンコは全国的に見られます。型抜きして、多くは素焼きしただけのものです。
木メンコや紙メンコ以前のメンコで、ぶつけて遊んだものですが、おもちゃとして遊ばれたもっと以前は、神事に使われたものでした。
建物を建てるとき地鎮祭で撒いたり、豊穣を願って畑に撒いたりしたので、いまでも掘れば泥メンコが出てくる畑がたくさんあるそうです。

彩色していない泥メンコも持っているのですが、さてどこへ入れたやら、あちこちの箱を開けても出て来ません。
一度、箱という箱を全部開けてみて、失せものを探したいと思うのですが、小さいものはなんでも、すぐ隠れてしまいます。


素焼きの泥メンコもいいけれど、彩色したものには、安っぽいはかなさがあります。
上段左端は何の花かわかりませんが、次はアジサイ、ナデシコ、椿、牡丹(?)、そして蝶です。
 

桃、イチゴ、ナス、きのこ、たけのこ。


そして、農家、帆掛け舟、瓢箪、紙風船、提灯、うさぎです。


鬼、ひょっとこ、おかめさん。こちらの方が主役でしょう。


裏から見ると、型にぎゅうぎゅう土を押しこんで、掻き切って、そして焼いていることがわかります。

2 件のコメント:

hatto さんのコメント...

いいですね、これ。博多おはじきは、正月限定で販売され、なかなか手に入れる事が難しいです。昔は地鎮祭でまいたんですか、、、しらなかたったです。たしかに、田舎のほうでは未だに畑から出土しているというブログ記事をよく見ますね。私は、がらくたとして捨てられたものかと思っていましたが、春さんの解説で納得しました。何度みても素朴な手仕事があたたかく素敵な泥メンコ。和三盆みたい、、、食べられそう。

さんのコメント...

hattoさん
おいしそうですよね!こんなお菓子を売っていたら、絶対買うと思いません?
お菓子屋さんで売っている季節の落雁は繊細ですが、あんまり繊細過ぎて印象が薄くなっているのかもしれません。色も上品だし。
そういえば、お正月の餅花にちょっと似ていますね。
それにしても、素焼きの泥メンコはどこに行ってしまったんだろう?気にしだすと気になっちゃって。たくさんあればどこにあるかすぐわかるけど、小さいもので5個ぐらいしかないから(笑)。