2009年12月29日火曜日

ラッタナキリの背負子


カンボジアの北東部のラッタナキリ県は、カンボジアにおけるメコン川の最上流に位置していて、その北はラオスにつながっています。
一応、小さな町があって、町には商人も住んでいますが、ほぼ全域は森林で、少数民族である、森林に暮らす人々が住んでいます。
彼らは大きな村をつくらず、少人数で、森の中に点々と暮らしています。森林を丸く切り開いて、その中心に集会場を建て、それを囲むように家を建てて住んでいるグループもあります。

首都や大きな都市には医者がいますが、ラッタナキリ県には医者がいません。そのため、出産時の母子の死亡率が高くて、私は数回しか訪ねていないのに、毎回のように死やお葬式に直面しました。なんとも、痛ましいことです。
プノンペンからは、道路は通じてなくて、飛行機か船で行きました。

そんなラッタナキリで、森で出会う人々は、たいてい背負子を背負っています。無地のものが多いのですが、大人も子どもも背負っています。
町にたった一ヶ所あるマーケットの外にあるおみやげ物屋には、この籠が、たいていいくつかぶらさげてあります。自分用に買ったもの、お土産にしようかなと思って買ったもの、お土産にいただいたもの、母にあげたのに、母の身辺整理で戻ってきたものなど、我が家には今、4つの背負子があります。


竹でできていて、黒と赤は竹を染めたもの、白く見えているのは、ヤシの葉っぱを編みこんだものです。無地のところも、模様編みしてあります。紐は華奢にできていますが、肩に当たるところは、食い込まないように、ラタンに丸みをつけて編んであります。

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