2012年9月5日水曜日

サリー


バングラデシュの、村の女性たちです。
ごくごく普段着の女性たち、右の女性は型染めの、左の女性は絞り染めのサリーを着ています。
絞り染めは、大胆に、かつ簡単に絞ってありますが、とっても素敵です。

サリーはペチコートと丈の短いブラウスを着た上に、6ヤード(約5.4メートル)の布を巻きつけて着ます。絞り染めの女性は、珍しいことに、ブラウスもサリーと共布で仕立てています。


十余年前、しばらく滞在させていただいたバングラデシュの村では、村を挙げて織り物をしていました。
ここでは、織り物は男性の仕事です。

織り物は、織り機に経糸(たていと)をかけ終わると、工程の80%は終ったも同然、織るのは最後の一仕事、どちらかと言えば楽な仕事です。


経糸は、整経機(せいけいき、経糸を織り機にかけるまでに整える道具)がなかったら、糸を長く伸ばせるスペースがあればいいのです。


路地という路地で、整経作業に余念のない人々でした。
整経は面倒な作業ですから、サリー数枚分の長さの糸を一度に織り機に掛けます。


滞在の記念に、ダッカのNGOショップで、この村でつくっているサリーを一枚買ってきました。


素材は綿ローン、細くて撚りの強い木綿糸で織った、一部紋織りのサリーです。


ブラウスとペチコートは赤にしました。
残念ながら、これまでに着たのは一度だけです。

その昔、バンコクに家族で住んでいたころ、インド人主催のパーティーに行くのは楽しみなものでした。他の国の人が主催のパーティーには、適当な、気張らないサリーを着てくるインド人たちが、自国の人の主催となると、一張羅を着て、めかしこんで来るのです。
素人目にもその違いがはっきりとわかります。

とっておきのサリーを着た人たちで会場があふれかえるのですから、見ごたえがあります。あっちでうっとり、こっちでびっくり、サリーを順番に見せてもらうだけで大忙しです。
手の込んだ紋織り、美しい多色の絣、母から子へと伝えられた古いもの、そして本当の金糸・銀糸の洪水です。
すごい!ため息が出る見事さでした。

もっともそれは搾取階級のあだ花、自分で刺繍したり染めたりした、ラジャスタンの乾燥地帯に住む人たちの衣類の美しさには、比べようのないものですが。


サリーに比べると、パンジャブドレスは気張ることなく、外国人でも着られます。
かつて、パンジャブドレスは未婚の女性が着て、結婚するとサリーを着たようですが、今は結婚している人がパンジャブドレスを着るのも自由です。

一番左は私。自分で縫ったパンジャブスーツを着ています。このときはストールはパンジャブスーツの数だけ持って行かなかったので、別のストールを使っています。
このパンジャブスーツ用のストールは、パンツと同じ色、藍染めのストールです。



6 件のコメント:

はっと さんのコメント...

サリー、布をみているだけでも楽しいですね。脱げてきたりしないものなのですかね?織物を路地でという発想は素敵。この路地は織師が交代で使うのですか?でも、天候を気にしてないとだめですね。雲がでてきたら早めにしまい込むようにしないと。春さん,コメントの認証難しいです、なかなか認証してもらえません(笑)

さんのコメント...

はっとさん
コメントの認証が難しいって、機械音痴の私には申し訳ないけれど、全然わかりません。すみません。
バングラデシュのあたり、雨季と乾季があって、乾季には全然雨が降りませんから、計画は立てやすいんですよ(笑)。雨季も、梅雨というよりは夕立ち、だから雨が来そうになる時間帯を避けたら悠々です。
また、サリーはサロンのように一度腰でしっかり留めますから、肩に掛けたり、頭にかぶったりした部分は、落ちてきてもかまわないし、自由にかぶったり外したり、寒いときは肩かけのようにしたりすることができます。

はっと さんのコメント...

なるほど、そういう気候なら計画がたてやすいですね。路地での仕事は気持ちよさそうです!織物もその国の気候にあった織り方がされていてインド綿などは本当によく考えてできていますね。強い日差しをさえぎってくれ、通気性もある。私はこの夏はずっとインド綿の服でした。息子も探すのですが紳士物はなかなかありません。

春さんのブログにコメントするとき毎回、数字と絵文字みたいになったアルファベットが出てくるの。で、それを打ち込んで「人間」であること認識されないと(ウイルス防止)投稿できないシステムになっているでしょ?それの事ですよ。

さんのコメント...

はっとさん
わかっています。認証の難しいの、簡単なの、ブログを書いている人に承認されないと表示されないの、いろいろありますよね。でも残念ながら自分のがどうなっているかわかりません(笑)。まあ、適当にやってください。
息子さんが探しているのは、インド綿で仕立てた普通のシャツですか?それは布を買って仕立てるしかないと思いますが、エスニックでいいなら、「クルタ」で検索すると、きっとインドのシャツがいっぱい出てきますよ。

はっと さんのコメント...

春さん、そうです。仕立てた襟つきの普通のシャツです。縫いものは苦手~。でも「クルタ」一度検索してみます。ありがとう!
ラタンってあんな植物だったんですね。素材の束になってる姿が美しい。

さんのコメント...

はっとさん
ラタンは素敵でしょう!
大好きです。