2017年4月18日火曜日

木彫りの穀物匙

日本では、穀物をすくう匙は、まったく発達しませんでした。
というのは、一升升、五合升、一合升が、ほぼどの家庭にもあって、それを穀物匙代わりに使っていたからです。

もちろん、どんな社会にも定められた度量があり、度量升や度量桶などが使われてきました。
それでも多くの地域で、穀物匙が、秤と併用されるなどして、使われてきました。


木のかたまりを刳り抜いてつくった穀物匙は、左からインドネシア、同じくインドネシア、中国少数民族(民族グループ名は不明)、そしてフィリピンルソン島のイロカノのものです。
 

中国の少数民族の穀物匙は松、熱帯の匙たちは、タマリンド製でしょうか。

タシュケントの市場

近年では、アジアでもアフリカでも、穀物匙の代わりに、度量升としてよく空き缶が使われています。
空き缶に摺り切りとか山盛りとか計って売るもので、最後にちょっとだけおまけをしてくれることも、どこの市場でも共通のものかもしれません。



ブリキの穀物匙は、大小たくさんあるのはカンボジア、細長いのはパレスチナ、手のついているのは、どこのものだったか、忘れてしまいました。





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