インク壺(ビン)は今でもつくられています。
一部の漫画家さんたちやペン愛好家にとっては、ビン入りのインクはいまだ必需品かもしれませんが、一般家庭に普通に置いてあった時代は、とっくに失われてしまいました。
かつては、勉強机の周りや、畳の片隅、シャツなどなど、どこかしらにインクの染みがついていたものでした。
インクの歴史は、とてつもなく長いものです。
一部の漫画家さんたちやペン愛好家にとっては、ビン入りのインクはいまだ必需品かもしれませんが、一般家庭に普通に置いてあった時代は、とっくに失われてしまいました。
かつては、勉強机の周りや、畳の片隅、シャツなどなど、どこかしらにインクの染みがついていたものでした。
インクの歴史は、とてつもなく長いものです。
インクの一種である墨は、石に彫った字を染めるために5000年前に中国で開発されたものだし、化学成分の混合物であるインクは、古代インドで紀元前4世紀から使われてきました。
さて、古いインクビンと言えば、ありふれすぎているくらいありふれているのが、イギリスのインクビンです。
過去にいったいどのくらいつくられたものか見当もつきません。
イギリスのインクビンには、陶器のものや、色つきガラスのものもありますが、ケイシャ、ソーダ灰、石灰石を混ぜると自然にできる色のビンがもっとも一般的です。
いろいろな形のビンがありますが、初期のガラスビンには、六角形のものがよく見られます。
口は切りっぱなしで、ぎざぎざしていて、型の合わせ目の跡がくっきりついています。
型をつくって、その中に吹き込んでいるので、ガラスの厚みが均等にならないで、偏っているものもあります。
丸くて、肩と底がちょっと出っ張った形は、日本のインクビンにもよくあった形です。
そして寸胴の丸い形。
左の大きいビンは、口がきれいに処理してある、1900年代に入ってからのものです。この大きい方のインクビンは、ゴミ捨て場に埋められていたのか、浜辺で見つかったのか、全体にすりガラス状に表面がこすれています。
四角いビン。
左のビンは、肩のところが八角形になっています。
気泡がいっぱい入っている四角いビンは、縁がきれいに処理されている、1900年代に入ってからのビンです。
どうして、我が家にたくさんあるか?
ずっと前からもあったし、いつか5個セットで買ったとき、おまけがついてきたりしたからです。
最近、手書きの機会がめっきり減り、これではいけないと、カートリッジの万年筆も使ってみましたが、長続きしませんでした。
ほとんどはボールペンで、日記はシャープペンシル、大工仕事の時は鉛筆を使っています。
日記は10年日記で、農業暦の覚え書き、犬猫の健康状態、客に出した料理名などなど、記録のつもりで書きはじめましたが、今は米も野菜もつくっていないし、犬はいなくなったし、料理は過去の記録を読んで次は何を出すなどというまどろっこしいことはしないで、出たとこ勝負で適当につくっているしで、2冊終わったところでやめようかと思っているところです。
19 件のコメント:
私たちの時代に・昭和14年前後?
「ブルーブラック」の鮮やかな色に驚きました。
偉い人の机上には蓋つきのインク入れ赤・青セットが必ずありました。
私はいまだにインク瓶愛用ですが補充瓶は注文だそうで
敗戦が近くなった時代の補充瓶は瀬戸物でときどき
骨董市に、丸善マークが懐かしいです。
昔の表示は「オンス」ですね。
昭ちゃん
インクビンも最初のころはコルクの栓でした。さぞかし、こぼしたりして大変なことだったでしょう。
赤色はこぼれると、金色に光りましたね。ペン皿のつけペンを置いた当たりが汚れていました。
そして、祖父母の家の玄関に近いデスクの上にはペン皿とともに、薄い硯箱も置いてありました。祖父母は、筆で字を書くことの方が多かったかもしれません。
ガラス瓶きれいですね…。こういう色合いのガラス好きです。
インク瓶は子供の頃から学生時代まで普通にありましたね。確かねじる蓋が付いていました。万年筆も当時は中がスポイト方式になっていて、ペン先をインク瓶に漬けてインクを補給してたと思います。万年筆をカバンに入れて、飛行機に乗ったらインクが洩れていて…懲りた覚えがあります。どの万年筆もそうだというわけではないでしょうけど…。それがいつの間にかカートリッジ式になり、さらにボールペンにとってかわられましたね。ボールペンは便利なんだもの…。
ペン皿という言葉も懐かしいです。
karatさん
てらいのない、ガラス色のガラスです。
誰でも入学祝のもらった万年筆を持っていましたが、どこにいっちゃたでしょうね。
インクは身近にありましたが、小学校から大学までノートをとったのは何といっても鉛筆、今はボールペンですが、改めて考えると私の人生(誰もかな?)には、鉛筆が欠かせなかったなぁと思います。
そのわりには、鉛筆の銘柄とか選ばなかったですね(笑)。
もっとも絵を描くとなると三菱ユニ一辺倒でしたが。
注意力が散漫だなー
アメリカの球団名と間違えましたー
昭ちゃん
了解!
私たちの先輩はカバンの中に入れる時代だったようです。
二色ある「インキ消し」の匂いも強烈でしたね。
昭ちゃん
そう言えば、肩から掛ける白い学生鞄、インキが染みていたりしましたね。
姐さんのこのような話題をみると
戦後の変わりようが早いのに驚きです。
「捨てられないもの」
複写紙・鉄筆・そろばん・文鎮など、、、笑い
昭ちゃん
何でも取っておきましょうね(笑)。うちにあった鉄筆は、どこへ行ったかなぁ?
雲型定規なんて持っていますよ。漫画家が主人公の漫画を読むと、漫画家さんの一部はまだ雲型定規を使っているみたい(^^♪
何となく残っていたガラスペンは二本とも長女の処へ、
今あるペン先は昭和33年の購入品
1GROSS入りで残り少ない「タチカワペン・ニューム製」です。
春さん、12/5(水)にお連れする友人(76歳と思われます。私のランニング友達です)が、こちらのブログをご紹介したところ、インクの壺コレクションを拝見したいと言っていました。長く、編集をやられていたとお聞きしています。よろしくお願いします。
昭ちゃん
私は買いませんが、骨董市ではガラスペンはよく見ます。
使ったこと?
ありませんよ!
Akemi Fujimaさん
イギリスのインクビンでいいんですね?
日本のインクビンも探しておきますが、あちこちに散らばっています。
と書くと山のように持っているみたいですが、ほんの数個です(笑)。
春さん、ありがとうございます。
あちこち散らばってる!?広い落日荘ですものね。
確認してないですが、このページをみてのことなので…ニューヨークに長くおられたと聞いてます。編集の仕事は日本で若い時かなぁ…。ご自分で小説もお書きになり発刊されてます。いつから、つくばにおられるのかよく知らないのですが私の母のことを知ってたので、それなりに長くおられて、向こうとこちらを行き来されてたのではないかとも思われます。もしかしたら春さんと接点がありそうな気もします。よろしくお願いします。
Akemi Fujimaさん
インクビンはまとまっていました。
箱入りは別にしていると思ったら、軟膏のビンでした(笑)。
アメリカでは古いビンを掘り出すのが盛んです(でした?)日本にもビン捨て場があって、掘れば出てくるようですが、私は見たことがありません。見る人の目で見たら捨て場がわかるらしいのですが。
あけみさん「ハケ」と言って捨てたところが。
漂着物の場合は海岸の形状で流れが変わるので
色々な物の溜まり場が異なり、
ビーチグラス・海ボタン・陶片と
周りの生活までわかります。
春姐さんお偉いさんの調印式を見るとまだ
吸い取り紙が健在ですね。
友人が有名作家の癖字原稿に泣かされたとか、
これもパソコンの普及で助かったそうです。
原稿用紙を見つけたので。
昭ちゃん
パソコンがないころ、文の構成で直しをするとき矢印を引っ張ったり、消したり、ほんと、原稿はめちゃくちゃになりました。
ところが小田実は間違えもせず、一晩で原稿用紙3000枚書いたとか、伝説でした。
コメントを投稿