2019年10月24日木曜日

もうひとつの美術館


しばらく忙しい日が続いたので、息抜きに栃木県那珂川町の「もうひとつの美術館」に、企画展「たべもの、いきるための」(11月24日まで)を見に行ってきました。


「もうひとつの美術館」は、明治に建設され大正に増築された旧小口小学校の校舎を利用して、2001年に開設された美術館で、ハンディキャップを持つ人の芸術活動を支援しながら、「みんながアーティスト、すべてはアート」をコンセプトに、年齢、国籍、障害の有無、専門家であるなしを越え、アートを核に、地域や場所をつないでいく活動をしているNPOです。


明治に建てられた校舎に入ると、交流室やカフェ、ミュージアムショップなどがあり、奥の受けつけで受けつけてから、短い渡り廊下の先の展示室に入ります。


展示棟の教室の壁は一部取り払われていて、広い部屋もありました。
窓は全部塞いで、壁としています。


大正時代の建物ですから、小学校の天井とは言え、一般の家のような素敵な天井です。
私の小学校の天井もこんなだったのでしょうか?全く覚えていません。

和泉佳佑
  
作家の方々は、どちらかと言えば余白を嫌っている方が多いと見ました。

インディラ・ギミレ

これは、ネパールの全盲の女性がつくった、焼きものの野菜。ものすごい力強さ、金属に見えました。
  
二見幸徳

何枚もあったはがき大の絵、どれも説明がついています。



松本温子

情報量の多い絵は、いろいろ楽しめます。

高橋史帆

中でも一番好きだったのは、高橋史帆さんの食べものを材料で表した絵でした。
これは、カレーライスです。


そしてラーメン。
そして以下は、3枚組の卵かけご飯の絵です。



あぁぁ、卵の黄身は生まれる直前のひよこになっています。


こちらは、ステーキです。
コーンスープの中からは、乳牛さんがのぞいています。


とても全部は紹介できませんが、どの絵も素敵でした。

芝明人(?)

恵方巻、塩野悠斗


建物をL字型につなぐ渡り廊下のたたずまい。


渡り廊下から玄関方向を見たところ。
出窓のある部屋はカフェになっていて、その向こうに玄関があります。


カフェから見た展示棟。


素敵な手づくりスピーカーからは、素敵な音楽が流れていました。


スピーカーの後、廊下には、いかにも小学校らしい水場が見えます。
  

館長の梶原紀子さんをはじめ、「もうひとつの美術館」で働いている方たちはみなさん素敵でした。

那珂川町は山間の小さな町ですが、「もうひとつの美術館」、「馬頭広重美術館」、「いわむらかずお絵本の丘美術館」と、3つも美術館があります。
せっかくだからとほかの二つにも行ってみたのですが、「馬頭広重美術館」は残念ながら休館日、浮世絵に魅せられたフランス人、ポール・ジャクレー展を見ることはできませんでした。






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