働く猫

出不精の極み。家から一歩も出ない日が続いていました。
お隣のMちゃんから、
「こんこんギャラリーの猫イラスト展、いいよ」
とメールが来たので、日曜日に行ってみました。
こんこんギャラリーに足を運ぶのも久しぶりです。

わっ、盛況だ。お客さんがいっぱいです。
乗り物に乗っている猫、遊んでいる猫、可愛い猫のイラストがいっぱい。おおやぎえいこさんの猫展でした。
我が家の壁は満杯、家中にものが溢れているので、何も買う気はありませんでした。
その日のギャラリーの当番は、有機農家のNさん。久しぶりに会ったので話に花を咲かせていると、Nさんの胸に、猫の缶バッチが光っているのが見えました。Nさんの胸の小さな猫は、いっちょ前に田植え機に乗って田植えをしています。
「面白いねぇ。Nさんにぴったりね」
「押さないで運転しているけどね。あっ、ちょっと待って。草かきの絵もあるのよ」
とNさんがギャラリーの隅の棚を目指して走り、小さな額を持って来てくれました。
草かき車とは水田除草機のことです。

７５ミリ角の小さな額縁に、首に手ぬぐいをかけて、麦わら帽子をかぶった猫が草かき車を押している絵が入っています。
土をかいているところだけ、水が濁っている。作家のおおやぎさんが、草かきを押したとき、そこだけ水が濁るのが面白かったと話してくれました。
田んぼの後の丘は、我が家の丘とそっくりです。

これが我が家の丘、矢印のところに我が家があります。
というわけで、働きものの猫は我が家にやってきました。