昨日、朝の連続テレビ小説『風、薫る』の19話を見ていたら、ヒロインのりんの働く「瑞穂屋」の店先に、インドネシアのバリ島でつくられた木彫りの猫が置いてありました。
りんは、日本の近代看護師の草分けである大関和(おおぜきちか、1858−1932)さんをモチーフにしたヒロインです。そして「瑞穂屋」は、当時としては珍しい、洋書や舶来品を商っている店という設定です。
バリ島には木彫りの伝統があります。
しかし、この画面にあるような猫が彫られるようになったのは、1990年代半ばからです。「日本招猫俱楽部」の荒川千尋さん、坂東寛司さんご夫妻が、日本の招き猫を持って行って職人さんたちに見せて、招き猫を彫ってもらったことがきっかけだったと思います(そのことが書かれている冊子を探したのですが、見つからなかった)。
それ以前、バリのお土産ものの木彫りは、バナナの木やカエル、果物などが定番でした。
猫(虎?)もありましたが、1990年代半ば以降の猫とは全く違います。
バリ島にはたくさんの木工家がいるので、猫にもいろいろなバリエーションがありますが、この猫は確実に新しいもので、明治時代に無かったのは確か、時代考証が真面目にされていないと思いました。
ちょっと昔を舞台にしたドラマを観るとき、ついつい田園の風景や室内の様子、民具などが気になってしまいます。粗探しをしているわけではないのに、違和感として目に飛び込んできてしまいます。前回の朝ドラ「ばけばけ」でも、熊本の茶の間に、東北でつくられたこけしが置いてあったのがイガイガしてしまいました。流通が今のように広域ではなかった明治時代に、熊本でこけしは飾っていなかったと思われます。
その点、昨年の大河ドラマ「べらぼう」の時代考証は力が入っていました。



1 件のコメント:
「ロケでうっかり映ってしまった」ではなく、小道具さんが意図して置いてますから、考証しなかったとしか考えられませんね(苦笑)。90年代にバリ島に行きましたが、腰かけた木彫りの猫いっぱい売ってました!
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