コンゴのバクバ人(あるいはブションゴ人)のつくる、架空の動物で、この上で占いをするそうです。
あれっ、この姿、我が家の枕だと思っていた木彫りと、ちょっと似ています。
これが、我が家の枕だと思っていたものです。
さあて、これはどこのものだったか。記憶(記録)しておくべきでしたが、まったく覚えていません。もちろん、アフリカのものです。
顔は、どう見ても鳥です。
しかし、脚は四本あるので、架空の動物と言えば架空の動物です。
アンタイディーのものも、そこに引用されている1961年の日本での展示会でに出展されたイスラエル所蔵のものも、側面に彫刻がありますが、これはありません。
占いに使うなら、彫刻は必要な気もします。
上の面で占いをするそうですが、もしかすると、これを枕にして眠ってみた夢で占うのでしょうか?
それだったら、私は占い師失格です。夢を見て、目が覚めたその瞬間はどんな夢だったか細部まで覚えていても、起きようと身体をちょっと動かすと、すべて忘れてしまいます。
エチオピアの枕と比べると、低目ではあります。
これも占いの道具、イトンブアなのか、あるいは、アフリカの誰かが似せてつくったものか、たまたま似てしまったのか、よくわかりません。
それにしても、ユダヤ人の所蔵品とはいえ、1961年に日本でアフリカの工芸品の展示会が催されていたとは驚きです。
それから5年後の1966年にガーナに行きましたが、当時アフリカと日本の関係は果てしなく遠く、ガーナ在住の日本人は、単身赴任の大使館員3人、ガーナ人と結婚した女性、私たち夫婦の5人だけで、ときおりカツオ、マグロ漁船の乗組員がいたり、商社マンが短期で来たりするぐらいでした。
4 件のコメント:
おはようございます。
一番上の写真はワニがモチーフっぽいですが、次はどう見ても鳥ですね。「恐竜の子孫は鳥である」と、どこかで聞いたことを思い出しました。遠い昔のアフリカの人々は見てたのかも…。
karatさん
あっ、ワニに見えました?ユダヤ人のものは牛とか犬に見えるし、いろいろですね。
四半世紀前は、コンゴは独立戦争を戦っていて、アフリカでたぶんもっとも行き難い地域の一つでした。そんな中でも普通の人たちには穏やかで豊かな暮らしがあったに違いありません。アフリカには、それぞれの地域にそれぞれの木彫、鋳物、彫金、織物などありますが、自然にあるものをうまく活かして、素敵なものを作り上げています。
私の持っているアフリカの本にもこれと同じようなものが載っていないかと広げてみて(なかったのですが)、マリのドゴンの室内の美しさに卒倒しそうになりました。すごい柱!すごい天井!すごい!すごい!う~ん、うちももう少し気張って手を掛けなくっちゃと思ってしまいました(笑)。
春さま
ご紹介ありがとうございます。
似たようなものをおもちなんですね。
ちなみに、解説には、さらに、
" 木製の平盤がこの像の背後をこするようになっている.
占いの結果は、この平盤がくっついた時にかなえられることになっている。”
と結ばれています。
この図録、もっていただけで、ぜんぜん読んでなくて、
今回ちゃんと読んでみて、1961年の本だと知った次第です。びっくりでした。
muntkidyさん
コメントありがとうございます。ははは、これを枕に寝て、見た夢で占うなんてことはなかったのですね。
平盤が上面をこすったのかどうか、これも上面だけとてもつるつるしています。形は似ているけれど、どうせ別物ではないかという気が半分していましたが、もしかしたら、これもコンゴのイトンブアかもしれないですね。としたら、正体がわかって嬉しいです。
1961年に、アフリカ展をして、その図録を出していたのはすごいですね。1960年代初頭には、ピカソ展など開かれても閑散としていて、みんなが社会現象として美術館、博物館に行くようになったのは「ミロのヴィーナス」くらいからだったと思います。ましてや、アフリカなんて。知っていたら見たかったです(笑)。もっとも、あまり手ごわい、文句なく美術館に収蔵されるような、密度の高いものは、ちょっと苦手ですが。
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