2023年9月30日土曜日
研ぎ屋さんに研いでもらった!
我が家の包丁のうち、一番よく使い、一番よく切れるのは、菜切り包丁です。
自分で研いで、菜切りなのに肉から魚から、すべてに使っています。ところが最近、なんか刃がまっすぐでないような、研ぐにも限界があるような気がしてきました。
ときおりのぞくブログに、「研ぎ屋の製作日誌ーWAFT」というのがあります。
ぼろぼろになった刃物でも短時間で研いでくれて、研ぎ賃もそう高くありません。よみがえった刃物の写真が小気味いいブログです。
包丁を研ぎ屋さんに研いでもらったことは、そういえば一度もないのですが、研いでくれる場所は何軒か心当たりがあります。ただ、持って行って、日をおいてまた取りに行ってと考えると、WAFTさんに送って研いでもらった方が早いと思い、ついでに、買った時からよく切れない柳刃と、これまた評判倒れなことに買った時から切れ味が今一つの果物ナイフの3本で見積もってもらいました。
折り返しいただいた見積もりは、送り返す送料を含めて3,500円、相場は知りませんが高くはありません。
で、お願いすることにして、9月27日に送ったら、29日にはもう送り返されてきました。
「早!」
送ったときは刃物だからと仰々しく包装し、内容は「台所用品」と書いて郵便局の窓口に持って行ったところ、
「台所用品って、具体的には何ですか?」
と問われて、恐る恐る、
「包丁ですけれど、大丈夫ですか?」
と訊き返したのに、研ぎ上がった包丁は、なんとも簡単な包装で送り返されてきました。
開けてみると、私がつくった武骨なのではなく、機能的な鞘がかぶせてありました。
そして包丁はみな、ピッカピカになっていました。
さっそく、菜切り包丁を使ってみました。よく切れるけれど、もとからよく切れたので、ずぬけて切れるようになったかどうかは、わかりませんでした。
ところが、果物ナイフは、まったく別ものになっていました。さくっと刃が入るような感じ、これまではいったい何だったんのでしょう?
菜切り包丁と果物ナイフは、家庭一般用に研いでもらったのですが、柳刃だけは、尖っているけど減りやすい、プロ用に研いでもらいました。
魚をさばくことなど、最近はほとんどないのですが、今度生魚を買ってきて、おろしたり、刺身をつくったりしてみようと思います。
2023年9月29日金曜日
八郷の民具
孫のはなちゃんを、学校に迎えに行きました。はなちゃんがやってきて、
「おばあちゃん、ごめん。4時だった!」
はなちゃんは、これまで迎えの時間を間違えたことがありませんでしたが、体育祭の日、体育祭の終わる時間と下校時間を混同したようでした。
あれま、ちょうどよかった。約束の時間より早く家を出て、ガソリンスタンドに行っておけばよかったと思っていたところだったので、農産物直売所で野菜や栗を買い、ガソリンスタンドでガソリンを入れ、パン屋さんでパンを買い、まだ30分もあったので、久しぶりに図書館に行ってみました。
入り口を入って左側には、古い民具の展示室がありました。
「あれっ、こんなのあったっけ!」
スタッフの方に訊くと、
「図書館開設時からありました」
とのこと、どこに目がついていたのでしょう。以前、はなちゃんとたけちゃんときたことがあったのに、全然気づきませんでした。
農機具、養蚕用具、生活用具など、1960年代まで使われていた道具たちが展示されていましたが、各家庭で自作されたと思われるものは少なく、したがって地域の特徴が色濃く出ているというわけではありませんでした。
木挽き鋸(縦挽き)は、かつては八郷で林業も盛んだったことを表しているでしょうか。
家庭でつくられたと思われる、稲わらの釜敷、鍋敷は興味深いものでした。
現在でもこの形の鍋敷はつくられていて、我が家にも似たものがありますが、大きさはせいぜい直径20センチ、厚さ3センチほどのもの、ところがこの釜敷と鍋敷は、直径は30センチ以上、厚みも6センチはありそうな大きなもので、豪快です。
箕は、千葉県の八日市場市の箕でしょうか。
木積地区で農家の副業としてメダケと藤蔓を使ってつくったもの、かつては行商も盛んで、関東一円でこの箕が使われていました。
ここに越してきた20数年前には、ホームセンターでも木積の手編みの箕を売っていましたが、今では売っていません。
この中に肥料を入れて畑で振る肥籠は、関東の籠ではあるけれど、どこでつくられたものか、知りません。
底は綾に編んで、立ち上げています。
外を籠目で補強したという点で似た籠と言えば、我が家には背負子があります。
さて、民具の展示場にも本棚があり、道具や昔の生活に関する本がいろいろ並んでいました。
その本の中で、背表紙のキューピーに惹かれて、『モノのはじまりを知る辞典』を借りました。
でも、辞典とは多くのものを手短に紹介するもの、知っていることも多く、知らないことは記述が限られているので、掘り下げて知ることはできず、感想はまあまあでした。
背表紙にキューピーがついているのは何だったのか、おもちゃのはじまりにも、キューピーのはじまりにも、触れられてはいませんでした。
図書館の本棚 |
さて、その本棚に並べられている、『おじいちゃんの小さかったとき』と、『おばあちゃんの小さかったとき』という本が目に入りました。
「あれっ、こんな本があったんだ」
と手に取ると、なんてこと、『父さんの小さかったとき』と『母さんの小さかったとき』の題名だけを変えたもので、中身は全く同じでした。
我が家の本棚 |
こんなことをする必要があるのでしょうか?
そのまま、本に年を取らせた方がいい気がします。こんなことをして、あと20年たったら、『ひいおじいちゃんの小さかったとき』と題名を変える気でしょうか?
福音館書店の絵本は大好きですが、姑息な編集者にちょっとがっかりしました。
「変だよ、変!」
2023年9月28日木曜日
きつねだるま
人形師になるために、京都の京人形師さんのもとで数年間修行し、今は飯田に帰っているtopcatさんと、しばらく連絡しあってなかったので連絡してみると、古い人形の修理にいそしんでいるとのこと、元気そうなので安心しました。
お雛さまなど、人形修理のかたわら、練り物の「きつねだるま」と「たぬきだるま」をつくって、細々と売っていると、写真が添えられていました。
型を使って、こんな感じにつくるようです。
さっそく、チビぎつねを買ってみました。
もともと繊細な絵をかいたり人形をつくったりするtopcatさんですが、この筆遣い、さらに腕を上げています。
昔いただいた招き猫と比べると、筆遣いの美しさが増しているのがわかります。
でも、私はこの筆致も好き、胡粉のぷつぷつしているところも好き、招き猫だるまも見たいものです。
神棚に置くか、人形棚に置くか、さてどっちでしょう。
2023年9月27日水曜日
小鮒草
先週の土曜日、染色の材料になるコブナグサを刈り取りました。
まだ穂は出ていませんでしたが、思い立ったが実行日です。
下の方、陽にあたらないところの葉は枯れています。枯れた葉では染まらないかと思い、取り除いていたのですが時間がかかるので、
根は残すようにして、ひとまず枯れた葉ごと刈り採りました。
さて、昨日月曜日は織物教室の日、一日留守にして帰ってみたら、庭の片隅に長く積んであった石の板がなくなっていました。コブナグサが生えていた場所です。
石はどこへいった?
石は息子の家の前に移動していました。玄関のすぐ前には、ほかの場所に置いてあった大きな石の板も敷かれていました。
大きな石は、その昔、石屋さんから切れ端で捨ててあるのをもらってきた石の一つです。
一日遅れたらコブナグサはどうなっていたか、危ないところでした。
2023年9月25日月曜日
作業着、多くない?
作業着を入れた衣装ケースは5つあります。
夫用が2つ、私用が2つ、共有のもの用が1つですが、どれも満杯だったので、久しぶりに整理しました。
作業着入れには、最初から作業着として買った上着やズボン、古くなったので作業着にしたズボンやシャツ、Tシャツなどとともに、息子たちがくれた、新しい作業着や古いTシャツなどが入っています。
そこで、久しぶりに、(私としては)思い切って処分しました。
Tシャツは、二人には十分すぎるほどありました。
確か長男が持ってきたニャロメのTシャツは、もうボロボロ、でも取っておきたい気分ですが、さすがに処分することにしました。
40年ほど前に、バンコクの路上の店で、何枚も模様違いで買ったもの、長く作業着として使っていましたが、最後の1枚になっていました。
なんとか10枚ほど処分しました。
2023年9月24日日曜日
ピクニックバザール
4年ぶりに開催されている、ピクニックバザールに行きました。
行ってびっくり、SNSを通して広く人に知られ、宇都宮やらつくばやら、遠くからもたくさんの人がやってきて、養豚小屋を改築したガラジの中は満員で、食べ物の店には行列ができていました。
kuskusさんは、今年は飲み物の店を出していませんでしたが、
ナイジェリア人(厳密にはビアフラ人)のエリザベスさんの『エリザベスさんに在留特別許可を!』の活動で忙しい建築家のMさんは、縮小したと言いながら、例年通りキーマカレーの店を出していました。
売り切れ直前に、なんとかいただくことができました。
年に1回のピクニックバザールだけでなく、近年は、食中心の月いちガラジもやっています。
ピクニックバザールは今日までです。
2023年9月23日土曜日
テラスづくり前哨
2020年5月に着手した息子の家は、未完成のまま2022年暮れから住みはじめています。
天井の一部は、ソーラー工事が終わってないのでまだ張ることができないままだし、ほかにも細かい工事は残っていますが、お風呂のタイルは貼り終わったし、長椅子もつくったりして、問題なく住めています。
大きい工事としては、テラスづくりが残っていました。
夫はほかのことにいろいろ忙しく、息子も忙しく、私は私で小さな作業を続けたり庭仕事したりして忙しく、あっという間に8か月も過ぎた先日、やっとテラスをつくる機運が出てきて、手始めのコンクリート工事に着手しました。
なにかと毎日身体を動かしている私と違い、昨年の暮れに水道工事で腕を痛めた夫は、ずっと力仕事から離れていたし、息子も最近は体調を崩していたので、二人とも久しぶりの力仕事、すぐに息があがって、
「疲れた!」
を連発して、休憩時間の方が長いくらいでした。
これではとても続かないんじゃないのと心配しましたが、セメント、砂、砂利を混ぜるのは力の要る作業の代表みたいなもの、あとはそんな力仕事はないので、少しずつ作業のペースが出てくることでしょう。
もっとも、鉄骨仕事も決して侮れませんが。
テラスの柱は、建物の基礎をつくるときにつくっておいたので、これに軽量鉄骨の梁を乗せ、床板を止めるための堅木をとりつけ、床板を張ります。
鉄骨は先日注文して、来週トラックを借りて(長くて重いので軽トラックには乗せられない)運ぶ段取りになっています。
テラスができると、ずっと暮らしやすくなると思います。
2023年9月22日金曜日
元気にやっているみたい
しばらく前のこと、受け取った手紙の差出人を見るとたけちゃんでした。
「何だろう?」
開けると紙が4枚入っていて、2枚はビニールコーティングされていて、片面が貼り絵で、もう片面にはたけちゃんの写真を貼り、先生が書いたらしい文字が添えられていました。
あとは、この絵と、
この字らしきものでした。
「なんで送ってきたのかな?????」
しばらくしてやっと気づきました。敬老の日なので幼稚園でみんなで一斉に描いたのです。
これまで、節句や記念日に何もしないで暮らしてきた私たち、敬老の日も例外でなく親に何かしたこともなければ、何かされたこともなかったので、
「ほぉぉ」
と思ってしまいました。
というのも、私が還暦を迎えたとき、なんとなく思いついて、長男に、
「一緒にご飯を食べようか」
と電話したら、
「これまで、そんなのはしてこなかっただろう? 断る」
と断られたことがあったからです。
歩くことも、話すことも極力教えないようにしてたけちゃんを育ててきた長男。幼稚園へ入れるのも大きな決断だったと思われるのですが、幼稚園に行けばいろいろあるもの、たけちゃんがつくったものだから無下にできず、渋々送ってきたに違いない息子に、ちょっとにんまりしました。
2023年9月21日木曜日
ココヤシのボタン
裁縫をしないのに、裁縫道具は充実している私、大叔母の形見の裁縫箱には、ココヤシのボタンが入っています。
蓋を開けると針山、指ぬき、糸巻き、へらなどが入れてあり、それだけに見えますが、これをそっくり持ち上げて取り出すと、
その奥には隠し引き出しがあって、ボタンが入っています。
何のための隠し引き出しかわかりませんが、楽しいといえば楽しいつくりです。
貝ボタン、木のボタン、そしてココヤシの殻のボタンなど入れています。
ココヤシのボタンは、買ったものもありますが、着古した服を処分するとき、ボタンだけ外して取っておいたのもあります。
一つ一つ表情が違いますが、表裏のどちらかを使うかによっても違います。
カンボジアスタイルのフォーマルな服のボタンは、包み(くるみ)ボタンが基本です。
仕立て屋さんに布を持って行くと、黙っていても包みボタンにしてくれますが、ココヤシのボタンを持って行って、つけてもらうのも好きでした。
これは、今見るとボタンがちょっと大きすぎます。
このくらいの大きさのボタンの方がしっくりきます。
これは、友人からもらったストールで仕立てましたが、下にホール(絹絣(かすり)の腰巻形ロングスカート)を合わせるのが難しく、黒無地のホールでも重い感じになるので、残念ながら着て出かけたことはありませんでした。
これは、面白がって買ったボタンを無理やり使っている感じ、形が複雑すぎて、脱ぎ着に手間取ってしまうボタンです。
ウサギのお尻の方からでしかはめたり外したりできないのですが、上から2番目のウサギだけはお尻が大きすぎて、頭の方からはめざるをえず、引っかかるのでえらく時間がかかります。
カンボジアにいたころは結婚式も多かったし、大小の式典も多く、正装しなくてはならない場面が頻繁にありましたが、今では正装しなくてはならない場面は皆無です。また、梯子が倒れたときに腰椎を損傷したので体形が変わり、腹部のあたりがもたついているので、体形があらわになる服が着られるかどうか、絣織りのホールとともにすべて、箪笥の肥やしになっています。
服地は、牡丹色のもの以外は、タイのスリンの絹地屋さんで何十年も売れ残っている間にビンテージになってしまった手紡ぎ手織りの絹で、スリンに行くたびに寄って手に入れたもの、薄い布も節がある厚めの布も、どれも趣があります。スリンは、古くからクメール系の人が多く住みついた場所、タイではもっとも養蚕と絹織り物が盛んな県です。
ちなみに、ジム・トンプソンなどで売られているタイシルクは機械織り、機械では手紡ぎのタイの絹糸は経糸(たていと)として使えないので、もっと強度のある中国から輸入した機械紡ぎの絹を使っています。今では、緯糸(よこいと)も機械紡ぎの糸かもしれません。
機械織りの布は、手紡ぎ手織りの布とは別もので、のっぺりしていて、しなやかではありません。