2011年4月28日木曜日

まち針



人形の着物を縫ってみて、改めて思ったのは、和裁はまち針をたくさん使うということでした。
そして、次に思ったのは、江戸時代、お針で内職をする人も多かった時代に、少ない着物を洗っては縫い直さなくてはならなかった時代に、人々はどんな縫針やまち針を使っていたのだろうかということでした。

今と違って工場生産できなかったのですから、つい、針を一本一本つくるのは、大変な作業だったと思ってしまいますが、存外、鍛冶仕事ですいすいつくっていたのでしょうか?
メッキ処理などないので、ちょっと使わないと、二度と使いものにならないほど、錆びてしまったことでしょう。針仕事をする人も、年中休みなしだったに違いありません。

でも、どうやって、針穴を開けていたのでしょう?興味津々です。




骨董市で見つけた、昔のまち針です。頭はガラスでできています。
いつごろのものかはわかりませんが、いまのまち針と比べると、ずいぶん太く、薄い絹には、突き刺さりそうにありません。

私が小さい頃は、祖母の針箱の中で見るまち針は、セルロイドの頭だったような気がします。あるいは、薄いボール紙のような頭のまち針もあったでしょうか?ガラスの頭は見たことがありませんでした。




こちらはいつも使っているまち針です。
ホームセンターで買ったものですが、かわいい頭が気に入っています。使っているうちに曲がったり、頭が取れてしまうものもあり、まち針は数年に一度くらいは、新しく補給しなくてはなりません。

頭のまん丸い、西洋まち針を使ってみたこともありましたが、短すぎるので、もっぱら日本形のまち針を使っています。
もっとも、お裁縫はめったにしませんが。




これも、骨董市で見つけたもの。
セルロイドの派手な色が気に入っています。包装の裏に、学校で使うために、まち針の頭の裏に名前を書くことができるとの、説明書きがあります。




包装がかわいいので、なかなか使えません。
こうやって、私の裁縫箱の中には、使わないものが増えていきます。仕方なく裁縫箱も増えて、いま三つ持っています。あ~ぁ。

でも、ときおり裁縫箱をあけて、使わない裁縫道具を眺めてみるのも、これはこれで楽しいことです。


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