長い間玄関ホールを埋めつくしていたもの、その多くは大工道具でしたが、少しずつ作業棟の方に運び、やっと階段脇の壁が全面見えてきました。
玄関ホールが片づいたら、壁に取りつけたい棚は、ずいぶん前から用意していました。
ここには、一度、木でアトランダムな棚をつくって失敗したことがありました。その空間には武骨で重すぎたので、その日のうちに解体しました。
しかし懲りずに、今度はもっと透けた、軽い感じの棚を取りつけたいと思っていました。
夫は、
「ここは、壁が見えるところがいいのに」
と、暗に棚を吊ることに反対します。
「今まで、無神経にものをここにに置いてきたのは誰?長い間、壁なんて全く見えなかったじゃない。棚をつっても壁は見えるよ」
私は大工道具を秩序を持って置いていたつもりでしたが、夫は空の段ボール、脱いだ作業着などなど、行き場のないものをここに放り出していました。
「それより、この家にユティリティー空間が少ないのは何故?更衣室、脱衣室などがちゃんとしていないから、行き場のないものがはみ出すのよ」
口先攻撃だったら、私が負けません。話は、あらぬ方向にまで拡大していきます。
さて、コンクリートに孔を開けるには、大きなハンマードリルというものが必要です。
コンクリートには石も鉄筋も入っていますが、その硬いものたちを、刃が回転するだけでなく、前後に叩きながら孔を開けるのが、ハンマードリルです。
そのハンマードリルを使うのが、私は苦手です。
とくに開けはじめるとき、飛び跳ねるドリルの先を、どう開けたい位置に固定できるのか、皆目自信がありません。
というわけで、何もせずに時間が経っていましたが、ネットで普通のインパクトドライバーに装てんできるコンクリート用のドリルを見つけました。
夫は半信半疑でしたが、値段も安いし、
「買ってみれば?」
と言ってくれたので買ってみました。
まず、上の二つを開けて、仮止めして、下の二つの孔を決めます。
最初につけた印とほとんどはずれていませんでしたが、中にはずれているのもあります。
初めて使った、インパクトドライバーを使う孔開けは、ものすごい力が要りました。体重をかけて、刃先を壁に押しつけますが、六つ目にして、どうしても開かず、休んでは開け、開けては休み、頓挫しそうになりました。刃も傷んできたのでしょう。
見かねた夫が、
「これを使ったら?」
とハンマードリルを持ってきてくれました。
大きいのがハンマードリルです。
まずインパクトドライバーで浅い孔をあけておいて、ハンマードリルに替えて開けます。
わぉぉ!
刃先がダダダダダと機関銃を打つように動いて、瞬く間に、十二個全部の穴が開きました。 さすがに道具、自力建設などと言っているけれど、適切な道具あってのことです。
ちまちましているのは嫌いだと言われた棚が、つきました。
ふぅ、コンクリート相手は、疲れました。
その反対側は、ごちゃごちゃとものの溢れていたころから、カンボジアの鎌を飾っていました。
夫は要するに、二階から、じわじわと、あふれ出たものたちが、階下の生活空間へと進出するのが嫌なのでしょう。
とまれ、棚には、マトリョーシカが並ぶ予定です。
6 件のコメント:
あらら、私の夫のことを書いてる?と笑ってしまいました。うちも、脱いだ服とか椅子の後ろや洗面所の台などにどんどん積んでいきます。1階に洋服の収納場所が欲しいです。玄関にもバイク用品をあちこち置くので困ります。とは言え、テーブルに貝を置きっぱなしの私は文句言えません。
棚、素敵ですね!少しずらして重ねて取り付けるのはオシャレ。フレームが軽やかで圧迫感ありません。位置決めって神経使いますよね~。たった一枚の板を取り付けるのにめっちゃ時間かかったりします。
hiyocoさん
そうなんです。どこでも脱ぎ着しているものだから、最初から脱衣所をつくるといった考えそのものが欠落していたのです(笑)。かくいう私もそのことに設計段階で気がつかなかったので、じつは大きいことは言えませんが。
玄関回りはすっきりさせたと言いながら、物干し台、アイロン台、刈り込みばさみなど、まだ残しています。もし文句を言われたら、「じゃぁ、しまうところが他に、どこにあるというの?この私が一人でなんでも片づけているのに」と、噛みつく予定です(笑)。
棚は、それこそ玄関で何年も埃をかぶっていました。コンクリートの壁に細工するのが億劫で、なかなか手がつきませんでした。取りつけ時間、数年ですか(笑)。
便利な器具をよく見つけられますねー
私の方にひっぱると、
採取した化石のクリーニングでも同じです。
回転ではなく打撃で余分な岩石を除くわけで歯科用の
針を1ミリぐらい浮かせ小さいハンマーで叩きます。
砂岩の一粒一粒を顕微鏡のしたで、根気のない私ですが家内に言わせると
別人になるそうです。(笑い)
私も同じだなー
でも最近は手ごろな箱を用意して何でも放り込んでいます。
財布・ハサミ・眼鏡・マジックペン・ゴムノリ・携帯ラジオその他もろもろと
いるものは必ずでてきますよ。
昭ちゃん
まあ、インパクトドライバーの昨日は違うので無理がありましたが、最初の孔開けには役立ったのでよしとします。これまでコンクリート相手は億劫で夫任せでしたが、これから自分でやれるので心は軽くなりました。
便利な器具も、下手ゆえということもあります。大工道具を移動させていたら、削れる幅が広い電気鉋とか、太い材が切れる丸鋸が出てきました。どちらも大きくて、重くて、持てもしないくらいの代物です(笑)。
今だったら、鉋は幅が細いので何度もかけられるし、厚みが20せんちもある材なら、製材所にお願いしたでしょうね。もっとも、材が重くて製材所にも運べませんが(笑)。12センチ切れる丸鋸は、刃の直径が27センチくらいあるから、お化けみたいですよ。この前、使おうと思ったけれど、おっかなくて使えませんでした。
回転器具の怖さもご存知ですよね、
草刈りカッターやチェンソーは私は駄目です。
鉄板の穴あけ(10ミリ以上)マグネットの固定がない時代は
本気で押さえないと「危険が危ないです」
アッ突然外国語がでましたー!!
昭ちゃん
あっはっは。教養は隠しきれませんね(笑)。
嫌だったことも含めて無駄な経験は一つもないといいますが、ほんと、経験はしてみるものです。と言っても、誰かにいま、「壁を塗ってくれ」と言われたら、いくらその経験が無駄にならないとしても、断固、断固断ります(笑)。
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