2017年11月13日月曜日

ミラーワーク

 

インドのグジャラートに住む、バンジャラ人のミラーワークです。
短辺が19センチの細長い布ですが、 そこに鏡が60個も縫いつけてあって、ずっしり重いものです。


ミラーワークと呼ばれる手仕事は、木綿布に古くは雲母、のちに鏡をはめ込んで、そのまわりを刺繍で飾ってつくるもので、ブラウスや儀礼布などとして使います。

ドルド村の族長の孫娘。胸にミラーと繊細な刺繍、『インド砂漠の民と美』より

女の子のワンピースの胸に施されているのが、ミラーワークです。頭にかぶっている布にも、鏡が光っているのが見えます。
布に嵌めた鏡がきらきら光るので、動物除けでつくられるようになったとか、魔除けにつくられると言われています。


この布は、刺繍はあっさりしていて鏡が大きいもので、大きい鏡は直径45ミリもあります。
私もガラスを切ったことがありますが、ダイヤモンドカッターがあったとしても、なかなかきれいに切れません。そんな鏡を丸く切って、縁を磨いてと、下準備だけでも大変な作業に思われます。
 

鏡は裏布と、表の刺繍とで留めてあります。


この布を30センチくらい離すと、私の顔が、鏡にちょうど丸々写ります。
顔がいくつもいくつも見えて、自分の顔ですが、穴の中からたくさんの人に見つめられているような気がして、とても神秘的に感じます。
ただの鏡を切断しても、部分的にしか写らないのじゃないかと思われる、とっても不思議な鏡です。

『インド砂漠の民と美』より

刺繍や鏡で埋め尽くした、ぴったりした赤い衣装。そして、重い装身具。
グジャラートの女性たちは美の化身のようですが、着ているのかいないのかわからないような、ルーズな服を着慣れた私には、とても真似できるものではありません。

 




8 件のコメント:

hiyoco さんのコメント...

東京に住んでいる頃に、井之頭公園近くのエスニック雑貨屋さんでかわいいミラーワークスカート買いました。あまり服装にうるさくない会社だったので、時々会社にもはいて行っていましたね~(笑)。

Bluemoon さんのコメント...

素敵ですね。二十代半ばの時にミラーワークがしたくて刺繍を習い出したことを思い出しました。初歩のクロスステッチ、生地に穴を開ける刺繍、この辺りで手こずってミラーワークまでたどり着きませんでした。

昭ちゃん さんのコメント...

 春姐さん昭和20年前半は洋画に夢中になり殆どの作品を、、、、
東京で上映されても小倉にくるまで半年以上はかかる時代です。
四枚目の写真にある鼻の横に付けた飾りはいいなー
イギリス映画「黒水仙」ジーンシモンズが同じように、、、
思い出しました古い話でごめーん。

さんのコメント...

hiyocoさん
はぁ、さぞかし可愛かったでしょうね(^^♪洗濯がちょっと気になりますが、クリーニングできたのでしょうかね。
私も、何でもOKの職場だったので、幟でつくったワンピースとか、民族衣装とか、何でもありでしたが(笑)、ミラーワークはなかったなぁ。
ミラーワークの飾り布たちは一度も洗ったことがありません。

さんのコメント...

Bluemoonさん
えぇぇ、自分でやろうと思ったんですか?すごい!
モラとか、ミラーワークとか、特に手の込んだものは、愛でるだけです。
刺繍は、高校生のころ、登校や遠足のとき持てるバッグが欲しくて、ドンゴロスに毛糸などで必死にやりましたが、大人になってから思いついて始めたものはほとんど完成しませんでした。やり始めはいいんですけどね。すぐに長い道のりを思って挫折してしまいました。(笑)。

さんのコメント...

昭ちゃん
わぁ、「黒水仙」ですか。リアルタイムでは見ていませんが、テレビで見たことがあります。息詰まる、美しい映画でしたね。
私がリアルタイムで見た初めての洋画は、前も書きましたが、たぶん「オズの魔法使い」でした。

昭ちゃん さんのコメント...

ジュデイガーランドはライザミネリーのお母さんですね。
「オバーザレインボウ」いいなー

さんのコメント...

昭ちゃん
「オズの魔法使い」は、世界初のカラーだったのですね。
高校生くらいまでは、学年全員で行くの映画鑑賞会などがあったので、アメリカ映画が主で、その後はヌーベルバーグ、そしてアジア映画と、私の観るものが移り、今は何も観ていません(笑)。
ジュディ・ガーランドもライザ・ミネリも大女優でしたね。私は、「メイム叔母さん」のロザリンド・ラッセルが好きでした。