骨董市で、おもちゃ骨董のさわださんが持っていたセルロイドの少女です。
ピンクや赤のセルロイドは、退色しやすいものですが、色はきれいに残っています。ところが残念なことに、おでこ、後頭部、前後のスカートと4か所もへこんでいます。
「針金を曲げて、穴から突っ込んで、そっと押すとなおるけどねぇ」
と、さわださん。
以前、極細の六角レンチでへこんだ猫を直したことを思い出しました。まぁ、なおらなくても惜しくない値段、一つやってみるかと、
「任せといて、針金よりいい方法を知っているから」
と太鼓判を押してしまいましたが、苦戦しました。
身体のわきの穴から、細い六角レンチを差し込もうとしましたが、折れ曲がった先が長すぎて、顔まで差し込むことができません。
首のところが細いので、難しいのです。
ほかのことには使わないのだからと、六角レンチの頭を切って短くしました。
細いけれどもれっきとした道具、金切りばさみで切れず、電気工事用ハサミでも切れず、大きめのニッパーでやっと切れました。
それでも角度が悪く、脇腹の穴からではおでこを押すことができません。と、お尻に小さな穴を見つけて、お尻から六角レンチを突っ込んで押しました。
一度だけ、ペコっと音がしましたが、きれいに修理されたとは言い難い姿です。
これ以上は無理、基本、へこんだセルロイドは決して元には戻らないことを、あらためて認識しました。
写真は、「セルロイド・ドリーム」セルロイド工場の平井英一さんです。平井さんが手に持っていらっしゃるのは、セルロイド・ミーコの顔とボディー部分です。
セキグチドールハウス(現在は閉館)のコレクションの中に、古いセルロイド・ミーコがいます。
8 件のコメント:
同級生が大きなセルロイド製のキューピットを
飾っていました引火性が強いのですが当時ですからね。
昭和7年日本橋の白木屋は有名でセルロイドに引火したとか、
叔父が働いていたので話を聞きました。
昭ちゃん
今は開放していないセキグチドールハウスは、あちこちに水をためて火事に備えているらしいです。
セルロイドの工場も、どこもそうしていたのでしょう。残念ですが、仕方ありませんね。
この安物(当時から)の女の子など、駄菓子屋とか夜店の片隅に積み上げてあったのでしょうから、何かの拍子にろうそくやアセチレンライトを倒したりすると大変なことになったことでしょう。カーバイトの匂い、懐かしいですね(笑)。
揺れる炎とカーバイトの匂い音まで蘇ります
母の手を確り握っていました。
昭ちゃん
今は電気のコードを張り巡らしているのかな?それともバッテリー?
客引きのおじさんのだみ声も聞かれなくなりましたね。
綿あめなどみんなビニール袋に入れられているし、灰汁が抜けてさっぱりつるっとしています。
姐さん遠心分離機の元祖ですね(笑い)
割り箸にだんだん着いていくのが面白いのにねー
香具師の口上も騒音かな。
私は香具師の手法「泣かせ」の一部始終を知っています。
昭ちゃん
ほっほっほ。泣かせを聞いたら絶対泣いちゃいます(笑)。
何もかも、手作り感が失われてしまいましたね。
さくらが3人程絡むから面白いのです。
また香具師は口上を楽しむもので
とやかく言うのはヤボ天で昭和40年前半で絶えました
裏街道専門の私です。
昭ちゃん
みんな元気がなくなりました。あの人たち、不健康なのに健康そうでした(笑)。
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