ハシバミのへぎ板で編んだ籠です。
その昔、倉敷民藝館で北欧のへぎ板で編んだ籠を見たときから、トネリコやハシバミの籠は、長年の憧れでした。
でも、手に入れることができて、数年使ってみて、そんなに好きじゃなかったかな、と思ってしまいました。
ラフな感じですから、ログハウスや草屋根を乗せた家、手づくりの曲がった椅子などには、とてもよく似合うと思いますが、直線の多い我が家の雰囲気や、他の繊細な籠たちとの調和は、いま一つでした。
それにしても、へぎ板の籠が興味深いことには変わりありません。
上の絵は、『農場の少年』(ローラ・インガルス・ワイルダー著、福音館書店、1973)の挿絵で、アルマンゾが、お父さんから板のつくり方を教えてもらっているところです。これは薄い板をつくっているところですが、籠の材料のへぎ板もこうやってつくります。
『暖炉の火のそばで・ターシャ・テューダー手作りの世界』(トーバ・マーティン文、リチャード・W ・ブラウン写真、メディアファクトリー、1996)には、ターシャが籠を編むためにへぎ板をつくっている写真が載っています。
脚で踏むことによって、あらかじめ裂いておいた板をしっかり固定し、
両手に持って削る道具「せん」で削っています。
その昔から、こうやってへぎ板が一枚一枚つくられたと思うと、なんとしても籠をつくりたかった先人の気持ちが伝わってきます。
ターシャの編む、トネリコの籠はとっても素敵です。
2 件のコメント:
へぎ板こうして作るんですね。薄く均一にそぐには何年かかるのでしょう。私には一生かかってもできそうにない気がします。この絵も素敵です。最近、草を編み籠をつくり(友が)、そして私がそれを漂流物と組み合わせてアレンジしたりして花器を作ってます。そして道端の草花を活ける。そんな日々創々を楽しんでいます。籠は楽しいですね。
hattoさん
板をつくるには、今でこそ製材機で引いて、自動鉋を使えば好みの厚さが出せますが、その昔は裂くかちょうなで削っていくしかなかったでしょう。
さすが西洋、へぎ板をつくる道具は優れもののようですね。しかし、いくら粘りがある木を使うとはいえ、厚ければ折れるし、薄ければ強度が足りない、木の板で籠を編むのも難しいと思われますが、そこが腕の見せどころだったのでしょう。
草籠と漂流物の組み合わせ、素敵でしょうね♪
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