2011年8月20日土曜日

金を計る分銅と箱





ゴールドウエイトと呼ばれるものの中には、具体的なものの形をしたものもありました。
これらは、分銅には見えないし、儀礼に使われたものでもなさそうだし、職人さんが楽しみでつくったもののように見えます。実際はどうだったのでしょう。

真ん中の段の左端は、鋳物をつくるときに使う吹子(ふいご)です。
ナタ(長さ6.5センチ)、ナイフ、吹子、鶏などから、ガーナの村の生活が垣間見えるようです。




分銅だけではなく、金のつぶを入れるための青銅の箱もあります。




小さな小さな箱ですが、それでもこれらの箱いっぱいに金が採れれば、指輪だってなんだってつくれそうです。

ベニン人やアシャンティ人だけではありません。ボノ人、ボボ人、ドゴン人なども高い鋳物の技術を持っていました。




その豊富な金は、このように使われていました(写真は『Africa Adorned』より)。
これは、アシャンティではなく、アカン人の女性ですが、類似しています。
見えてないアンクレットも、もちろん金です。




そして、こちらは、ボノ人の首長です。
冠、ネックレス、ブレスレット、アンクレット、履物まで、金、金、金です。

一度だけ、彼らの豪華な晴れ着を目の当たりにしたことがありました。
首都アクラで見本市が開かれたとき、その開会式に、ガーナ国内とその周辺国の各民族グループ(ガーナ国内だけで約40グループ)の代表者たちが集まったのです。

首長たちは、それぞれの民族衣装を身につけて、大きなベンツで次々と乗りつけてきました。色とりどりのケンテ、豪華な装飾品、素敵なアンブレラなどの飾り物、まるで色の洪水でした。
太鼓の演奏と歌がはじまると、みんなが踊ります。そのリズムのすばらしいこと、夢のような光景でした。

まだ、日本が貧しかった頃のことです。
アフリカの底力に圧倒された一日でした。




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