2011年8月16日火曜日

木の杓子






以前の私は、木の杓子は、鉄製の田舎鍋などを使うときに限って、使っていました。

右端の杓子は、学生時代に東北を旅したとき、岩手県の雫石の荒物屋で買った、古~い杓子です。
雫石の目抜き通りには、わらでつくった馬の鞍やかんじきなど、おもにわら製品が並んでいる、当時でさえタイムスリップしたような感じの荒物屋さんがありました。




カレーやクスクスなども木の杓子で取り分けるようになったのは、2000年代に入ってからでしょうか。
巷にも、使いやすい木の杓子や匙が、多く出回るようになりました。




昔から、ご飯には、もちろん木や竹のしゃもじを使い、料理にも木のへらや杓子を使っていましたが、食卓で使う杓子(レードル)や匙(取り分け用、サーバー)が、金属から木へと移行したのは、我が家ではそう古いことではありません。
たかだか十年くらいですが、今ではすっかり手放せなくなっています。
この「のし杓子」も、煮物からカレーまで、料理を問わず重宝しています。




金属の杓子や匙は、食卓から追い出されてしまった感がありますが、サラダサーバーは、まだまだ使いやすい金属のものが健在です。

かつて、木の杓子や匙しかない時代がありました。そして、長く続きました。
近世になって、お金持ちが銀の杓子や匙を使い、そのスタイルが庶民にも普及し、衛生面からも金属の杓子や匙全盛の時代が続きました。いまでも続いています。

使ったあと、しっかり干すようにすれば、木の杓子も楽しいものです。






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