2013年9月13日金曜日

向付


フランス骨董屋さんから、ご実家を整理なさったときの向付(むこうづけ)をいただいてしまいました。
お引っ越しなさるのでということで、 ありがたくいただきました。

このところ、銘々に盛り分けるスタイルを取っているので、日ごろ使うお皿や鉢がすっかり違ってしまい、小皿や小鉢の出番が多くなっています。
そんな我が家に嬉しい向付です。


この向付、昭和のものですが、縁の鉄釉が素敵です。茶色ですが、まるで金彩のように光って見えます。
煮豆よし、酢のものよしで、さっそく活躍しています。


盛り皿もいただきました。
七寸皿で、以前叔母にもらったお皿と形がそっくりなので、銘々膳を並べたその向こうに、お土産としてお菓子や果物を乗せるお皿だったのでしょう。
スイカを食べるのに、ぴったりのお皿です。

小さい頃、祖父母に預けられていた私は、祖母の代理として、お大師講やお葬式によく行かされました。祖母はそんな席があまり好きではなかったのでしょう。

お看経(おかんき)をしてからのお大師講の料理は、決まって、厚揚げの煮物、お豆腐の味噌汁、だいこんとにんじんのなます、そして香のものだったような気がします。
いつまでも話に興じている大人たちを残して、一人で帰る夜道は暗く、いつも後ろからお化けに襟首を掴まれないかと、小走りで急いだものでした。


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