その昔、村づくりの経験交流のために、タイ人たちを連れて、南アフリカのズールー人のホームランドと、エチオピア北部の農村に行ったことがありました。
そのとき、南アのヨハネスブルグの、雑貨屋さんのような店で見つけた布です。
プリントではなくて、油絵具でしょうか、ペンキでしょうか、そんなもので色を塗ってあります。
畳んでおくと、防水加工した布のように、実際にはくっつくことはありませんが、くっつくような感じがあり、表面にはうっすらとした光沢があります。
生地は、75センチ幅、245センチ長さの赤い、ちょっと厚手のものです。布が厚手のせいか、絵具はところどころしか、裏まで染み透っていません。
赤いところを残しながら描いたのではなく、赤く残っているところに糊など置いて、その上から色を塗ってあります。
これが染料ですと布に染み込んで、糊を落としたあとは表面が平らですが、絵具であるため、赤い生地と絵具を塗った境目には、わずかですが段差ができています。
いったい、糊はどうやって落としたのでしょう?やはり煮るなどして落としたのでしょうか。煮ても問題ないほど絵具は堅牢なのでしょうか?
ちょっと不思議な布です。
まわりにほつれ止めのミシンを掛けているということは、このまま使うように仕上げた布だったようですが、それにしては変な大きさです。
作者の名前と制作年月日も入っていました。
貫頭衣のようなものをつくろうかと買ったのですが、結局つくりませんでした。
もう一枚、同じ人が描いた布があります。
155センチ幅、245センチ長さと大きすぎて広げる場所がなかったので、ベッドの上で撮ってみました。
つなぎ目のない布ですから、もともとは茶色いシーツ布だったのでしょう。
これも、糊で模様を描き、それに絵具で彩色しています。線に見えるところが、元の布の色です。
こちらの布は赤い布に比べると薄いので、裏全体に絵具が染みています。
テーブルクロス用の布でしょうか?
猫だか何だかわからない無愛想な動物が、なんと24匹も描かれています。
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