建築家奥村まことさんについて、友人たちからその豪快な人となりを伺うことは何度もあったのですが、これまでお会いする機会はありませんでした。
このたび我が家を、見学会を兼ねた同窓会会場にしようと提案した人がいて、それが決まって、まことさんも参加してくださったので、初めてお会いすることができました。
まことさんは、素敵な馬柄の印花布の上着を着ていらっしゃいましたが午年で、来年は84歳、参加者の中で最年長者でしたが、好奇心に充ち満ちた楽しい方で、
「この家はおもしろいことがいっぱいあって、忙しい、忙しい」
と、あちこち動き回って楽しんでくださいました。
もっと前からお知り合いだったら、私の人生ももっと楽しかったかもしれないと、残念に思ったくらいでした。
そのときにいただいたご本、『まことの徒然草』( 東由美子(女性建築技術者の会会員)発行、2013年)は、まことさんの潔さがそこここにあらわれている、痛快エッセイ集です。
そのエッセイの一つに、OMソーラーの話がありました。
これまで、OMソーラーのOは、てっきり発案者であるまことさんのお連れ合いの奥村昭雄さんの頭文字のOだとばかり信じていたのですが、それは間違いだと知りました。
また、MはもしかしてまことさんのMかしらと勝手に想像していたのですが、それも全然違っていました。
Oは「面白い」のOで、Mは「もったいない」のMだったのです。
空気集熱による暖房とお湯取りは、太陽熱を捨てて置くともったいないし、取り入れるのは面白いからOMと命名したとは、奥村夫妻の遊び心をかいま見た思いでした。
ご著書を読んでいた最中に、荷物が届きました。見ると奥村まことさんからです。
この大胆な荷物のつくり方!
箱からものがはみ出している姿、こんなところにも「まことさん」がにじみ出ています。
そして、中には、
「そうか、行き場所ができた!ここに送るからね」
とおっしゃっていた、種たちが入っていました。
種たちは、プラスティックの箱をきれいに貼り合わせた繊細なキューブに入っていました。もしかしたら昭雄さんのつくられたものでしょうか?昭雄さんは建築家であると同時に、素敵な家具もつくっていらっしゃいましたが、昨年亡くなられました。
我が家にOMソーラーを設置するために、夫は設置業者向けの講習を受けたりしたのですが、一度だけ、学校の先輩である奥村昭雄さんにお会いしたことがあって、とても親切にしていただいたそうです。
荷物に入っていた、我が家の庭の石の招き猫の絵ハガキ。
そして、足尾山を望みながら、夫の説明を聞く参加者皆さんの絵ハガキもありました。
なお、種たちについては、もう一つのブログの方に書きました。
0 件のコメント:
コメントを投稿