いろんな国のいろんな地域に曲げ木、曲げわっぱがあります。
白樺の木の皮とか、ヤシの葉柄の皮などの曲がりやすいものなら、底の部分を接着する手間を考えても、曲げ木で箱をつくりたくなる気持ちはわかります。
特に白樺の皮は剥ぐだけで、内側を外に、くるりと丸まってしまいます。
しかし、まっすぐであろうとする、割いた板を曲げて使うには、抵抗力が働きます。よく、カズラや木の皮で綴って留めてありますが、底を接着しながら丸めて留めるというのが、なかなか想像できません。
それでも、繰り抜いて箱をつくるよりは道具もいらず、手間もかからないものだったのでしょうか。
もっとも、おもちゃの曲げ木は薄い木を使っているので、お弁当箱などに比べると曲げるのは比較的簡単です。ただ、板が薄いため底の接着部分が少なくて、そこは難しいのではないかと思ってしまいます。
東京の芝大神宮の縁日に授与される千木筥です。
今はどうなっているのか知りませんが、かつては、九月の例祭のおりにしか手に入れられないものでした。
三段重ねの箱には豆が入っています。
享保(1716-35)のころからあった授与品で、 雷除けでしたが、千木は千着に通じることから、箪笥に入れておくと着物が増えたり、良縁に恵まれたりするということで、女性にもてはやされたそうです。
上二段は底がついていませんが、一番下の箱には底を貼ってあります。
ボリビアの曲げわっぱの箱です。
経木はどうやってつくったのでしょう。蓋の木はいかにも割いてつくった感じが出ています。
今は接着剤がありますから、接着剤で留めてありますが、以前は樹脂などを使って留めていたのでしょうか?
この箱には小さな人形が入っています。
この人形たちを枕の下に入れて寝ると、子どもたちの心配事が解決されると信じられています。
どちらも箱が小さいことによって、曲げ木のかわいらしさが十分に出ています。
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