白内障で、三年ほど前から目は見えませんが元気いっぱい、そのときもソファーに飛び乗って、まどろんでいたら突然発病したのです。
もし、お隣の犬のクリがメニエル氏病にかかったことがなかったら、曲がって硬直した身体を見て、どんなに驚いたことかと思いますが、クリを見ていたのですぐわかりました。
この病気に、治療法はまだありません。治癒には二週間から一ヶ月ほどかかりますが、その間、首が一方(アルシの場合は右)に傾いたまま固まって元に戻らず、目が回って方向感覚は失われるので歩けなくなり、それでも歩こうとするので、ぐるぐる回ったり、いろいろなものに激しくぶつかったりします。
斜頸は後遺症として残ってしまうこともあるそうです。
数日は水も飲めない犬もいるそうですが、アルシは水を飲むことも、餌を食べることも何とかできました。ただ、思う方向に歩くことができず、排泄のためには、頃合いを見て外へ連れて行ってやらなくてはなりません。
そして、小さな箱に入れて、できるだけ動かないようにしてやります。
もともと糖尿病も抱えているのですが、一週間ほど経つと元気がなくなったので、血液検査をしていただいたら、ストレスからか肝機能が落ちていました。そのため、野菜の粉末を食べさせたり、薬を飲ませたりすることになりました。
野菜の粉末は、水に溶かして餌と混ぜたらおいしくいただきますが、薬の方はそのつど口に入れるのに苦労します。頑として口を開けないで頑張るからです。
そこで薬はすりつぶして水を加え、注射器で口の中に流し込むことにしました。
いつも、スパイスはインドネシアの石鉢ですりつぶしています。
でも、スパイスの色が残っているように、洗ってもしみ込んだ薬が落ちそうにないので、これは使いたくありません。
余談ですが、インドネシアのすりこぎは曲がっています。
下はバリの市場で単体で買ったもので、ヤシの木でできているすりこぎです。
曲がっていて力が入るのかと半信半疑でしたが、握り具合がよくできていて、使い勝手はとてもいいものです。
さて、石鉢がダメなら、磁器の乳鉢にするかと思ったのですが、私の持っている磁器の乳鉢は、一粒の薬をつぶすには大き過ぎる感じがします。
と、思い出しました。ガラスの乳鉢がありました。
薬はしみ込みそうにないし、大きさもほどほど、使ってみたら具合よくつぶせます。
薬をつぶしたら少量の水を加え、針のない注射器に取ってアルシの口の中に押し込みます。
ガラスの乳鉢は、直径10.5センチ。
洗うのも簡単で、毎日、薬つぶしを楽しんでいます。
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