イラストレーター、絵本作家の大田黒摩利さんに、たくさんのご著書をいただきました。
『いきものづくし ものづくし』は、2021年の3月から2022年にかけて全12巻で、福音館書店から出版された、大型の絵本です。
いただいた第1巻と第10巻の目次はこのようになっています。
他の巻の目次はと見ると、「こんちゅうのかお」、「しろくろのいきもの」、「はさみ」、「くもといと」、「とげとげのいきもの」、「ほね」、「きのいすをつくるどうぐ」、「みんぞくいしょう」などなど、興味深い目次がいっぱいでした。
それぞれのイシューで、それぞれの分野の得意な方が絵を描かれていて、第1巻の「くちばし」は、大田黒摩利さんです。
摩利さんは十代のころから鳥好きだったとか、とっても鳥がよくわかる素敵な絵です。
それにしても、鳥ってかわいいです!
10巻の方では、「いろいろないろのとり」を描かれています。
他のページはどうかというと、「くだもの」は松岡達英さん、
「むかしのどうぐ」は河井いづみさんなどです。
絵本自体には、名前以外は文字が書かれていませんが、巻末に文が別冊になってついていて、それぞれに関して科学的な説明などがあり、より深く知ることができるようになっています。
『つばきレストラン』(おおたぐろまりさく、福音館書店ちいさなかがくのとも、2014年)と、
『ベランダにきたつばめ』(越智典子ぶん、おおたぐろまりえ、福音館書店ちいさなかがくのとも、2015年)は、どちらもほのぼのとした鳥のお話です。
『鳥博士と天才カラス』(樋口広芳作、おおたぐろまり絵、文一総合出版、2022年)は、カラスにこんなことができるのかという驚き、そしてちょっと悲しい結末のお話でした。
公園に水道の栓をくちばしでひねることのできるカラスのつがいがいて、水を出しては仲良く飲んでいるという情報を得て、鳥博士は50日ほどカラスたちを観察し続けます。
栓をひねるのはハシボソガラスのメスの方、オスはひねることができません。
水を飲むときと水浴びするときでは、水量を変えるため、栓のくわえるところを違えます。
実際にあったお話ですが、このような事例が報告されたのは世界でただ1件だそうです。
本の見返しには、クルミを道路に置いて車に轢かせて固い殻を割って食べる「車利用ガラス」、神社などのろうそくを火がついていても持ち去って食べる「ろうそくガラス」(火事が危ない)、レールの上に石を置く「置き石ガラス」(石の下に隠しておいた餌を食べるため)、銭湯のえんとつの上に止まって煙を浴びて羽を乾かしたり身体に着く虫を取ったりする「銭湯ガラス」、すべり台を楽しむ「すべり台ガラス」などのイラストも載っています。
身近すぎて、邪魔者扱いしたりしますが、カラスは本当に面白い鳥です。
大田黒摩利さん、たくさんの面白いご本、ありがとうございました。
6 件のコメント:
春さん
沢山紹介していただき、ありがとうございます。
「鳥博士と天才カラス」は、実は発売前で、来週5月25日発売です。
「ベランダにきたツバメ」は、月間ちいさなかがくのともで発売されたものですが、昨年ハードカバーになって、幼稚園などでセット売りされたもので、書店などで一般発売していない本です。
絵本もいろいろな売り方があろうようです。
ぼちぼちですが、生き物の楽しさ身近な自然の面白さ、伝える絵本を作っていきたいと思っています。
数年前から読ませていただいている憧れのブログ様で、載せていただけること本当にうれしく思っています。どうもありがとうございました。ほんと夢のよう~~
やままゆさん
『鳥博士と天才カラス』は6月1日発売と書いてありましたし、発売前とお聞きしていたのですが、Amazonでは予約受付中だったので載せてしまい、失礼しました。
『ベランダにきたツバメ』は確かに売られていませんね。そんな貴重なご本をいただいてありがとうございました。
これから下の田んぼにはツバメが行きかいます(もう来ているか?)。家がまだ出来上がってない時に、ツバメたちが巣が作れるかどうか偵察に来たのですが、田んぼから遠いと思ったのか、巣がつくれないと思ったのか、それ以後巣をつくりには来ませんでした。ガソリンスタンドとかにはよく巣をつくっていますが。
スズメは、餅キビを栽培していたときはそれを食べにやって来ましたが、瓦にはスズメ返しがついているのでうちに巣をつくることはできず、餅キビの栽培をやめたら来なくなってしまいました。
春さん
いえいえ、情報として書いただけなので、お気をつかわせてしまって、こちらこそすみません。
ツバメの絵本描くときに作家さんと商店街のツバメの巣を取材しました。コンビニなどお客さんの出入りの多い店に、巣をかけていました。人が多いとカラス除けになるのだと思います。確かに、ガソリンスタンドでよくツバメの巣をみかけますね。
餅キビは生えているところは見たことないですが、スズメに似合いそう。止まらせたら絵になりますね。
くちばしの絵、めっちゃ楽しい!それぞれの餌に特化しているのがよくわかります。
カラスの本の著者は樋口先生でしたか!一昨年藤沢市民会館の講演会(サシバとハチクマの渡りについて)を聞きに行きました。飄々とした面白い方でした。
ツバメは海岸の防砂林周辺で毎日見ていますが、電線がなくて止まってくれないのでじっくり見れません(笑)。
やままゆさん
そうか、ツバメはにぎやかなところに巣をかけるのですね。我が家にカラスが来て騒ぐ日は、年間を通じてたった10日ほどしかありませんが、そんなことはツバメは知らないので、危ないと思ったのかもしれません。それにカラスは来ないけれど、ワシは来そうですものね。
餅キビは、茎がしっかりしているので、スズメは茎にとまって苦なく食べることができるらしく、一見ダメにされたと見えないのに、収穫しようと刈ってみるとほとんど食べカスになっていた年があって、がっかりして栽培をやめました。サツマイモやジャガイモも、イノシシにやられてやめたとか、被害を金銭に換算してみると何てことないのに、育てたものを動物たちにやられてしまうと精神的な打撃が大きくて(笑)、根性なしにも、農作業はしなくなりました。
餅キビを食べるスズメも、ジャガイモを食べるウリボウもかわいいですよ(笑)。
hiyocoさん
ほんと、鳥のくちばしを並べてみると、その多様さにびっくりしてしまいます。ツバメの赤ちゃんたちの前から見たくちばし+唇(?)の形もかわいいですね(^^♪
そう言えば、電線にツバメが止まっていたのを見たのは子どものころか、八郷では見ていません。見るのはひゅっと飛んでいるツバメだけです(笑)。
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