2022年9月24日土曜日

ミカン道具


江の浦測候所の化石が展示されていた小屋は、かつてここでミカン栽培が盛んだったころのミカン小屋、そのまま展示室として利用したそうです。


並んだ化石の上の壁には、その小屋に残されていたという、ミカンの収穫や手入れに使った道具が展示されていました。


がっちりとつくられた収穫籠はわりと小ぶり、ミカンをいっぱいに入れても、持ち運びがそう難しくない大きさなのか、どれもほぼ同じ大きさです。
ミカンの木に掛ける、上が細くなった梯子、ミカンを小屋からふもとまで運ぶ背負子(たぶん)などもありました。


ミカン籠は、底ががっちりとつくられているのが特徴で、それぞれ名前が書いてあります。
高いところにあるので確かめることはできませんでしたが、内側に布を貼ってあるような籠もありました。


これら、先の曲がった柄の長い道具は、収穫に使ったのか、摘果に使ったのか?ミカン道具は江の浦測候所のメイン展示物ではないので、説明はなく、想像する以外ありません。
籠に摘んできたミカンはここで俵のようなものに詰め替えて山を降ろしたのか、右端に手鉤が見えます。
下の中ほどに見えるおろし金は、形からなんとなく西洋のものに見えます。いったい何に使ったのか、想像が膨らみます。


写真は、ミカン畑とミカン小屋を見下ろすところに建てられている甘橘山春日社です。

円成寺の同型、同寸の春日堂と白山堂

現存する最古の春日造りを残す奈良の円成寺の春日堂を採寸して写したもの、今年の春に奈良の春日大社の御霊を勧請したばかりだそうです。茅葺きが美しいものでした。








2 件のコメント:

rei さんのコメント...

測候所いらしたのですね。コロナが落ち着いてからなどと訪問を先送りにしていたら、知人に先を越されて歯がゆい思いをしたところでした。確かに、難しいながらも天気を予想して予約しないと。
日本文化を世界に発信する拠点にとの創設者の目論見を確かめてみたいです。杉本さんのみかんも食べてみたい。

東京都と実家の往来時に根府川駅を何度も通ったとの春さん。詩人茨木のり子を思い浮かべました。戦時中からの、学校のあった東京と愛知の実家の往来時に見た根府川駅の様子を「根府川の海」などの詩に残しています。

さんのコメント...

reiさん
あの場所は結構有名なのですね。まったく知りませんでした。
知らない私たちはまったく友人任せで、予約をとってくれた友人は、ずっと雨が続いていたので晴れるように祈っていたそうです。
測候所は将来の遺跡(?)を目指しているとか、それにしても維持というものは大変だと思います。白砂の下にちょっと防草シートが敷いてあるのが見えたところがありました(何を見ているんだか、笑)。ガラスはピッカピカで、どうやって拭いているんだろうと思いました。
ミカンはまだ緑でしたが、豊かに実って美味しそうでした。季節にはミカンジューススタンドが出るみたいです。

私は根府川駅を特に意識したわけではありませんが、鉄道や高速道路があのあたりの海岸沿いを走っているのが大好きです。台風シーズンに高速道路に波が打ち上げているのをテレビで観ることがありますが、あのあたりです。