2025年2月19日水曜日

猫の味覚


食べものに関して、先代のトラは何でも食べたがる雑食派でしたが、タマとマルは保守派、慎重派です。
トラは、冷蔵庫から肉を取り出しただけで、匂いにつられて台所に来て足元をうろうろし、食卓にパンの包みや夕食の残りをうっかり置いておくと、すかさず失敬して食べていました。朝起きてみたら、トラの顔より大きなあんぱんが、丸々食べられてしまっていたこともありました。そんなで、うっかりはできなかったのですが、好き嫌いがあまりなく、何でも喜んで食べてくれました。
ところが、タマ・マルは馴染んだものしか食べません。マルが怪我をしたとき、獣医さんから数日分の薬をもらい、
「つぶしてチュールなどに混ぜて飲ませてください」
と言われて、「猫が狂喜して喜ぶ」と世に言われているチュールを初めて買って与えたものの、どうしても食べなくて、そのときは口をこじ開けて無理やり薬をのどの奥の方に落として、口を押さえつけて飲み込ませる方法で乗り切ったものでした。
獣医さんにそのことを話すと、
「餌は一種類だけでなく、日ごろからいろいろ食べさせて、慣らしてください」
と言われ、以後、決まったカリカリだけでなく、チュールや猫缶を必ずトッピングして、少しずつ慣らして食べさせるようにしました。

さて先日、そのチュールを買うとき、いつものマグロやカツオだけでなく、とりささみというのを買ってみました。


チュールだからてっきり食べると思っていたのに、匂いを嗅いで無視です。


何度か匂いを嗅いで、タマは去ってしまいました。


マルももう一度匂いを嗅いで、そして行ってしまいました。
この日はチュールを取り除いたら食べたのですが、夕方もう一度試して、やっぱり食べなかったのでささみのチュールを食べさせることは諦めました。

タマ・マルは食卓にパンやおかずの残りを置いておいても泥棒することはありません。
ネズミも食べないようで、朝起きて、部屋の中にネズミのしっぽと頭だけが転がっていないかどうか、用心しながら歩かなくてはならないということもなく、安心していられます。ただ、たくましさは足りない気がします。
幼猫用のドライフードから、成猫用のドライフードに切り替えたときは、2種類のドライフードを混ぜて、その割合を少しずつ増やして切り替えました。その後、選んだ成猫用のドライフードがとんでもなく値上がりし、別のメーカーに切り替えるときもそうしました。


そして1種類だけでは不安なので、日常的に2種類のドライフードを混ぜて食べさせています。
何でも気軽に食べて、でも泥棒する猫と、決まったものしか食べないで、でも泥棒なんか絶対しない猫と、どちらがいいかなどと比べるのは人間の勝手で、あるがままに受け入れる以外ありません。

ちなみに、マルと先代のトラ、先々代のミャオはお湯が好き、かなり熱くてもいけるし、トラはコーヒーも好きでした。でもタマは、冬でも冷たい水しか飲みません。







0 件のコメント: