2025年9月30日火曜日

織物教室のいま

相変わらず月に2回、ご遺族のご厚意に甘えて織物教室を続けさせていただいています。
ただ、先生を欠いてしまったので、体系だって励んでいるというより、どちらかと言えばみんな好き勝手なことをしているというのが現状です。


さかいさんはきくちさんの指導で、冬に教室で履くスリッパをつくっています。


型をつくってその上に羊毛を縦横に置き、石鹸液をかけながら圧力を加えてフェルト化してつくります。


型を包むようにして置いた羊毛を折り返して、また羊毛を縦横に置き、スリッパの底の内外、甲の内外と4回繰り返して、スリッパにします。片足分、わずか70グラムの軽さです。
まだ、象でも履けそうな大きさですが、これから圧力を加えて加えて、ちゃんとした大きさになるそうです。


さかいさんは、教室の織り機では家で織れないからと、最近、持ち運びのできるニュージーランド製の卓上織り機を買いました。
この織り機は綜絖(そうこう)がたった1枚で、その綜絖はバンド織り機のように、縦の溝と穴が交互に開いています。
整経機(せいけいき=経糸(たていと)を順番に並べて、織り機に掛ける準備をする道具)を使わないで整経ができるとのこと、いったいどうやって綜絖に通すのかと他人事ながら悩んでしまいましたが、
「まあ、見てて」
と言われて見ていると、糸の端ではなく、「わ」にしたものを「まず奥の巻取り棒に引っかけ、綜絖の溝を通し、写真では写ってないのですが、左手前に設置した棒に引っかけ、また綜絖の溝を通す」を繰り返して、整経しています。
最後に手前の棒に引っかけた経糸の「わ」を切って、2本一度に溝に通っている経糸の1本を小さな穴に通すという方法で、綜絖通しが完了しました。
通常、織物の準備として、経糸の順番を狂わせないために「綾を取る」ことがとても重要ですが、この織り機だと綾も取ることなく整経できます。
綜絖は、あらかじめ3段階の高さにセットするようにできていて、高さを変えて設置することで、溝に通した方の経糸は自由に上下し、穴に通した糸は高さが固定しているので、経糸が1本おきに上下に動いて平織りができるという仕組みでした。
これで、普通は最低でも2枚は必要な綜絖が1枚で済むだけでなく、綜絖が筬(おさ)まで兼ねるということのようです。
綜絖は幅が違うものが3枚ついていて、糸の太さによって選べます。


そして、私はきくちさんにいただいたサフォークの毛を糸にするために整えています。


サフォーク種の羊は顔には毛が生えていない、おもに肉にするための羊です。


サフォークの毛は、洗っても毛先が黄色っぽくなっているのが特徴です。
毛をとるための品種ではないからかどうか、毛は短くて、ムダ毛がたくさん出てしまいます。


原毛を梳くのは好きなのですが、その先の染色をつい面倒に思ってしまって、なかなか染める気になりません。
染めないと織る糸がないというのが問題です。








2025年9月29日月曜日

秋が来た!

 夏の間開けっ放しだった窓を、順次閉めていましたが、昨日ついに最上部にある、熱い空気を逃がす窓も閉めてしまいました。



ついでに、OMソーラーも屋根のガラス箱の中で温まった空気を「排気」から「取入」に切り替えました。

布団は1週間ほど前に夏掛けから毛布に替えていました。
夏掛けは木綿で、ガーゼを重ねたように織った軽いものですが、何夜か寒くて目が覚め、窓を閉め切っても寒く感じるようになったので、シーツと毛布に切り替えました。
ところが、毛布でもまだ寒く感じる夜があって、羽毛布団を取り出しました。羽毛布団は30年以上前に買ったもので、一度羽毛を増量しましたが、それでも真冬には使えないものです。


ところが昨夜は、窓をすっかり閉じてしまったせいか羽毛布団では暑く感じて目が覚めて、夜中に毛布と取り換えてしまいました。
幸い、毛布と布団は簡単に取り換えられるので、しばらく様子を見ながら季節になじんでいくつもりです。


大工仕事にも庭仕事にも適した季節が、すぐそこにやって来ました。
テラスの板の交換、生け垣の剪定、不用品の整理などなど、やらなくてはならないことは山積していますが、思ったほどはできないだろうという予感が、今からしています。
とくに不用品の整理、一応夫に捨てていいかと尋ねると、必ず、
「使えるから取っておいて」
という答えが返ってきます。
たくさんの水道管や下水管、使えなくなった工具などなどの整理だけでなく、以前ゲストハウスとして使っていたプレハブも取り壊して、処分しなくてはなりません。





2025年9月28日日曜日

乳白色のガラスのままごと


ガラスのままごとのマグカップです。
ガラスのままごととぺろぺろの境は曖昧なのですが、これは容量が小さくて、しかも舐めにくいので、おそらくままごとだろうと思われます。


ガラスのままごとやぺろぺろを並べてみると、プラスティック製品がなかったころ、人は何と楽しいものをつくっていたのかと感動してしまいます。透明のガラスよし、乳白色のガラスよしです。

乳白色といえば、連想するのはビー玉おはじきです。
ただ、白いだけでなく差し色があると、わくわく感は倍増します。


同じ差し色のものがあるかと乳白色のビー玉と並べてみました。紫がかった赤に似た差し色のビー玉がありましたが、黄色のビー玉はありません。


ではと、ほかの乳白色のビー玉グループと比べてみたら、黄色っぽいのがありました。もっとも、肉眼だともっと違って見えるのですが。


ままごとの棚のガラスが入っているところがちょっと込み合っています。
これ以上増やさない手もありますが、ラバーダックを移動させて、ままごと置き場を広げる手もあります。







2025年9月27日土曜日

冬の楽しみ

出先でちょっと時間をつぶさなくてはならない状況になりました。
どこで時間をつぶそうかと考えていて、そうだ、ドラッグストアーに行こうと、目についたドラッグストアーに寄ってみました。
冬に向けて、保湿クリームを補充する必要があったので、ニベアの売り場に行ってみました。


来る冬に向けて、新しい意匠のニベアが発売されていました。
2人の女の子が雪だるまをつくっていて、空には雪だるまが飛んでいる絵で、中缶だけでなく、大缶も売られていました。


左上から今冬の缶、右は昨冬の缶、そして下は2021年の缶です。
保湿クリームは、おもに乾燥する冬に活躍するのだから、どの缶も季節は冬真っ只中、大地は雪に覆われています。
昨冬の缶にはムササビが空を飛んでいて、今冬の缶には雪だるまが空を飛んでいます。


暑いうちは、保湿クリームはそう出番はありませんでしたが、これからお世話になります。





 

2025年9月25日木曜日

猫のおもちゃ


我が家では、たまに猫に遊んでもらうことはありますが、遊んでやることはありません。


遊びたければ、勝手に遊んでいるのですが、ネットでたくさんの猫が熱狂的に遊んでいるおもちゃの広告で出てきたことがありました。
同じものに見えるのに、なぜか値段がいろいろあったので、お安いのを買ってみました。


紙がハニカムペーパーのようになっていて、両端には磁石がついているので、中に鈴入りのボールを入れて、くるっと丸めて端と端ををくっつけます。


こんな形になります。
広告画像では、ソファーや柱で激しく爪研ぎをしていた猫たちがそれをやめて、これで爪を研ぐようになります。そして、転がして遊んでいるうちに、おもちゃ自体がいろいろな形になるのです。


鈴の鳴るボールが見えると、猫たちは中のボールを取ろうとしながら、さらに爪で激しく、がりがりやるのですが、その様子はとても楽しそうでした。

タマはどこででもすぐ爪を研ぎます。そのため、我が家の柱はどれも哀れな状態になっているので、これで遊びながら爪とぎしてくれれば、一石二鳥以上だと思いました。


ところが2匹とも、まったく関心を示しません。
触らないどころか近づきもしないので、猫めがけて転がしてみたり、鈴を鳴らしてみたり、独楽のように回転させてみたりと、いろいろして見せましたが、反応しません。


「一度くらい、おもちゃで遊んで!」
「ぼくたち楽しくやっているから気にしないでね」










 

2025年9月24日水曜日

スイカ畑


なんとなく、キエーロの中で種から芽を出したスイカの苗に遠慮しながら生ごみを埋めていたら、スイカ畑になってしまいました。


花まで咲いています。


「スイカにはなれないよ」


と声をかけても次々と咲く花。
思い切って大きく掘り混ぜてみましたが、まだまだ、スイカに遠慮があります。




 

2025年9月23日火曜日

きむらさちよワールド


きむらさちよさんのマトリョーシカ、チョゴリを着た韓国の娘です。


マトリョーシカの中には、十長生と呼ばれる、不老長寿や健康を願う十のものを表した、土でつくったおはじきが入っています。


おはじきは、左奥から鹿、鶴、水、山、太陽、竹、不老草、松、亀、雲となっています。


型抜きした粘土を素焼きして彩色してあります。


きむらさちよさんは、マトリョーシカの絵つけだけでなく、張り子や土人形もつくっていらっしゃいます。写真は、さちよさんの作品たちです。
前列と中列は全部土鈴になっています。
ブリキの金魚が随所にいると思っていたけれど、並べてみると前列真ん中の黒猫が乗っているのは、もしかしたら金魚ではなく鯉なのかもしれません。金太郎の代わりに黒猫がこいのぼりに乗っているとか.....。


猫のマトリョーシカは、夏祭りに行った猫の姉妹が、夜店で買ったいろいろなおもちゃを持っているものです。






 

2025年9月22日月曜日

羽鳥駅

常磐線の羽鳥駅のことを書いた過去の記事を見返してみたら、書いてからまだ8年しか経っていませんでした。
でも、旧駅舎があったのは、遠い昔のことのように思えます。


旧駅舎は、改札口がプラットホームの上にあって線路の両側に出て行ける駅ではなく、改札口が線路の北側だけにある、小さな駅でした。
小さな待合室には大きなステンドグラスからの光が差し込んでいて、ここで木のベンチに座って人を待っていて、狭くて視界が限られた改札口にふいに待ち人が現れたときは、お互いに笑顔がはじける気持ちになったものでした。


新しい駅舎が完成してからもう5年も経ちましたが、改札口にまで上って行ったことは数えるほどしかありません。
このごろでは、たいていの人は特急に乗って、ひとつ前の石岡駅で降りるからです。


羽鳥駅で降りるのは下の息子くらい、私たちも快適な特急にすっかり慣れきってしまって、そして石岡駅周辺の駐車場事情がよいことから、羽鳥駅を利用することはほとんどなくなってしまいました。
羽鳥駅より早くに改築して改札口が二階にある石岡駅の改札口で人を待つとき、待ち人はかつての羽鳥駅のように不意に現れるのではなく、遠くからお互いの姿が見えるので、くすぐったい気持ちで近づくことになります。


羽鳥駅は駅の反対側が開発されて久しいので、反対側に降りる人はたくさんいるのかどうか知りませんが、こちら北側に降りてくる人は、日曜ともなればほんのまばらです。







2025年9月21日日曜日

あれこれな一日

いつも、一日に一つのことしかしないのに、昨日は大忙しでした。
まず、上曽トンネルのトンネルウオークに行きました。市の広報に全然目を通していないので、前日に会ったゆみこさんに教えてもらわなかったら知らないところでした。

長く工事していた、真壁(桜川市)と八郷(石岡市)を結ぶ上曽トンネルが完成して、9月27日から自動車が通れます。山越えをしなくてもよくなったのです。
私は何の行動もしたわけではありませんが、トンネル建設には反対でした。地下水系がどうかなってしまう不安以前に、八郷が便利になって、アクセスが不便だから残ってきた大切なものがいろいろ失われてしまうのではないかと思っていました。と言っても、車を便利に使っている者の戯言でしかありませんが。

トンネルは全長3,538メートル、開通を前に、トンネルの中を歩くという催しがありました。めったにない機会なので歩いてみようと思いましたが、軟弱者のこと、全行程踏破など考えてもいなくて、入り口から市の境である半分の地点まで歩く?いや、歩けない?という情けなさでしたが参加してみました。


トンネル入り口までは、広い駐車場のある市役所と運動公園から、30人乗りのマイクロバスがピストン輸送してくれました。バスは10分おきに出るのですが、長い列ができていて、3台目でやっと乗れました。


トンネル入り口です。


トンネル内では、話し声、足音などなど、一つひとつは小さい音ですが、全体が呼応して大きくなり、わんわん響いています。


途中には何か所も、主催者の市の方が座っていらっしゃって、仮設のお手洗いも500メートルおきに設置されていました。


入り口から1,000メートルの地点まで行ったところで、しばらく路肩に腰かけて休みました。車道はアスファルトではなくコンクリートで、ずっときれいな刷毛目がついていました。


私たちは市の境にも到達してないのに、たったの1,000メートル地点から引き返しました。
帰りのバス乗り場で、
「桜川市に行くバスの乗り場はどこですか?」
と案内の方にたずねていた女性がいました。トンネルのもう一つの口から歩いてきた人です。トンネルを往復して歩き通される方は脚に自信のある方がほとんどですが、その人はちょっと疲れているように見えました。
案内の方は無情にも、
「桜川市のバスは、トンネルの反対側の口からしかありません」
とこたえていました。
往復で7キロちょっとですから、江戸時代の人には何でもない距離ですが、トンネルの中は当たり前ですが風景がとっても単調なので、歩きなれていない人が往復するのはきついことだと思われました。


さて、昼は家でそうめんを食べ、そのあとカフェ「枯星森安息所」に、今が旬のモンブランを食べに行きました。
枯星森安息所は、山の襞の奥の方、県道からは長い道のりを行かないとたどり着かない場所にあります。


カフェでの展示は初めてとかで、木工とガラスの二人展をやっていました。


古い家は、居心地よく再生されていて、見上げると、梁が井桁に積み上げるように組まれています。木造軸組と呼ばれる在来工法です


私たちが座った、角のテーブルの上の、かわいらしい照明。


荷物入れにはマリのドゴンの籠が、植物の鉢カバーには一斗枡が、使われていました。


そしてモンブランと黒豆茶。
笠間では数々の店が、その店自慢のモンブランを食べさせますが、枯星森安息所のモンブランは最高でした(と言っても、もう1軒くらいしか食べたことがなく、あとは写真を見ただけですが)。

そして、夕方には、仕事のために東京に来た九州に住む息子が、一夜泊まりに来て、先ほど帰って行きました。
ちょっぴり忙しく過ごした一日でした。