しばらく前に、フィッシングに引っかかってしまいました。
何のサイトを見ていた時か忘れましたが、広告として『Tradithonal Palestinian Costume』を売っているサイトが出てきました。
昔のパレスチナの写真満載の、『Palestinian Costume』(Shelagh Weir著、英国美術館、1994年)は持っているのですが、
『Tradithonal Palestinian Costume Origins and Evolution』(Hanan Karaman Munayyer著、アメリカのパレスチナ美術館、2025年)は分厚くて、最新の技術を使って図版もきれいに違いない本、値段は約13,000円でした。
カートに入れて、クレジットカードで支払いをしたら、注文承りのメールが来たのですが、その文の中に、「支払いについては別途お知らせします」と書いてありました。
「あれっ、もう支払ったのに。ちょっと変」
と思っていたらすぐ、知らない人が知らないものを注文して支払っているという、わけのわからないメールが続々と届くようになりました。変なメーリングリストに入れられてしまったようでした。
夜でしたが、クレジットカード会社に連絡して事情を話し、カードを差し止めてもらいました。いったんは不正に請求された代金が引き落とされたという明細書が届くけれど、後から払い戻してくれるので安心するようにとのこと、1円も損することなく処理していただくことができました。
しかし、怪しいメールは止まりません。次の日、警察に連絡して相談してみたものの、止めようがないとのこと(本当か?)、迷惑メールとして処理して放置しましたが、数週間は、「新規注文、お支払いありがとうございました」という、いろいろな店名といろいろな名前の人のメールが来続けました。
さて、問題が解決し、新しいクレジットカードが送られてきて一段落してからも、ときおり未練たらしく『Tradithonal Palestinian Costume』を適切な値段で売っているサイトはないかと探していたところ、アメリカのサイトが見つかりました。送料も7.5ドルと高くなかったので、数日は逡巡したものの、思い切って注文してみたのですが、なぜか支払いができませんでした。
次の日だったか、次の次の日だったか、クレジットカード会社から、「不正にカードが使われたようなので差し止めたけれど、心当たりはないか?」とのメールがあり、さっそく電話してみました。
メールには値段がドルではなく円で示されていたし、『Tradithonal Palestinian Costume』は支払えなかったので解決済みと思っていたので、最初は、カードを新しくしたばかりなのにまた詐欺にやられそうになったのかと思いましたが、よくよく話し合ってみたら、クレジットカード会社が『Tradithonal Palestinian Costume』の注文を怪しいと思い、会社の判断で支払いを差し止めたのだとわかりました。
双方で事情を理解し、カード会社から「これは止めてしまったので、同じものが欲しいならもう一度買いなおしてください」と言われたのですが、さすがにめんどくさくなりました。
もう一度試みれば、「二度あることは三度ある」か、「三度目の正直」かどちらかの結果が出るはずですが、きっぱりと諦めました。
『Tradithonal Palestinian Costume』をアマゾンで見ると、正規の値段(円では不明。アマゾンUSAだと100ドル。こちらも在庫切れ)の本は在庫切れで入荷予定は立っていないとのことですが、なんと、13万余円、14万余円という値段がついたものが、堂々と売られています。
「うそでしょう!」
まぁ、『Palestinian Costume』があるだけで、十分としましょう。この本にも古き良き時代の写真がたくさんの載っているのですから。
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『Palestinian Costume』より |
パレスチナには、樹齢2000年と言われている風格のあるオリーブの木もありましたが、パレスチナ人の土地所有をあいまいにし、経済的な自立をさせないために、イスラエル人によって、意味なくあちこちで強制的に切られてしまいました。また、ベツレヘムの周りには分断壁が建設されたので、街は近郊からはのぞめなくなりました。
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『Palestinian Costume』より |
石を積み上げてつくった伝統的な家の内部です。
1990年ごろ、これとそっくりの農家に泊めていただいたことがありました。壁の厚い、見上げれば天井がドームになっている、気持ちのいい家ですが、窓からは丘の頂上付近にあるイスラエル人の入植地が見えました。
ほかの土地にあれば世界遺産にも匹敵した家々ですが、次々と壊されたりしています。
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『Palestinian Costume』より |
2 件のコメント:
いろいろ大変でしたねー。クレジット会社が怪しいと思って注文をキャンセルすることがあるとは知りませんでした。
hiyocoさん
クレジットカードはそんなこともあるかとあまり使わないようにしていたのですが、最近はクレジットカード支払いしかない店もあり、フィッシングはうっかりでした。まぁ、店のサイトに行ったとき、本を売っているにしては無味乾燥な店だなと思ったのですが(笑)。
ついつい、足で探すのを面倒がって、ネットで買ってしまいます.....。
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