2011年10月4日火曜日

楕円形の箱





カンボジアにはいろいろな箱がありました。
籠もいろいろある中で、キンマの道具入れなど、籠でほとんど機能は代用できるのに、いろいろな箱がある、箱天国でした。

なかでも楕円形の箱が目立ちました。
道具も限られている中で、四角い箱よりつくるのが大変ではないかと思われますが、割とたくさんありました。ただ、骨董屋さんに並んでいる箱には、あまりにも使い込まれて、ぼろぼろになったり、ばらばらになったものの方が多かったようでした。

この箱はしっかりしていますが、蓋は磨り減って傷だらけです。




では、逆さまにして使ったのかとひっくり返してみると、底も傷だらけです。
いったいどんな使い方をしていたのでしょうか。




開いてみると、蓋と思われる方には、模様が施されています。




底と蓋のトップの部分は彫った木、側面は薄いへぎ板、それにラタンを補強および飾りとして使っています。
漆などの樹液で貼り合わせてつくられていて、釘はもちろん、桜や白樺の皮、ラタンなどで縫って止める技法も使われていません。




上の箱より少し大き目の箱です。上の箱のようには、蓋が傷ついていません。
蓋のトップの周りには、金属の薄い板がまわしてあります。




右が蓋、左が身です。




外は黒ですが、内側に少し赤が見えます。
根来のようです。




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