2012年2月11日土曜日

明かり


家が住めるようになる前、まだ敷地内に建てた仮設小屋に住んでいたころ使っていた明かりです。
母屋ができてからは、どこに置いたらいいかはっきりしないまま、しまいこんでいたのですが、久々に設置しました。


この明かりを、最初に見たのは、陶芸家Tさんの家でした。
Tさん手づくりの家について、あれこれ話を聞くのに忙しくて、そのときは、明かりのことは聞けずじまいでした。

あの明かりはいったいなんだったのか、あとで、気になりました。
このあたりの芸術情報について詳しい隣のKさんにたずねると、益子に工房を構えている人がつくっているとのことでした。


訪ねると、運よくいらっしゃいました。五年ほど前のことだったでしょうか。

「準備できましたから、入ってください」
入ってみると、そこは窓がない部屋。いくつもの明かりだけが幻想的にまたたいていました。
「ごゆっくり」
天井から、大小のひょうたんをくり抜いた明かりがぶらさがっています。

大きいのは手が込んでいますが、値段が張ります。
あれこれ見た末、結局一番小さいのをいただいてきました。


ひょうたんには、穴が明けてあるだけでなく、ビーズもはめ込んであります。赤いビーズにしましたが、ターコイズのビーズのも光がきれいでした。

どうしてこんなにきれいに切ることができて、きれいに穴が開けられているのでしょうか。不思議です。
ドリルで穴を開けようとすると、キリで位置を決めておいても、すべったりします。球形ですから、お行儀よく穴を並べるのは難しそうです。
切るときも、固定しにくい、薄いひょうたんですから、下手に力を加えるとつぶれてしまいます。


それなのに、こんなにきれいに、まあるく切ってあります。

彼はしかも、ひょうたんの種を蒔いて、育てるところからやっていたのでした。


明かりにできなかったB級品(ちょっと見にはどこが悪いのかわかりませんが)のひょうたんを、二束三文(ただだったか)で、籠に入れて置いてあったので、わかりました。


ひょうたんは振るとかさこさと音がして、種が出てきます。

kuskusさんの家でも、同じ明かりを見ました。

ひょうたんの明かりは、灯っているとほんわかと温かな気分になれます。

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