スウェーデンの曲木の箱です。
全体に焼きごてで模様がつけられ、制作年が記されています。
1874年(1864?)につくられたものでしょうか。
1874年と言えば、もう、140年以上前のことです。
通常蓋の甲板は、曲木にかぶせるようにつくられていますが、これは底と同じ突合せ方でつくられています。制作時より、木が痩せてしまったようで、大きく隙間が空いています。
日本の場合、曲げわっぱは杉でつくられますが、北欧の場合、材料は何でしょうか?籠づくりによく使われるトネリコ、そして、白樺、松なども使われるのでしょう。
曲木を綴じるのは白樺の木の根で、曲木部分と底と蓋の甲板は、木の釘で留めてあります。
生木のとき裂いたであろう、へぎ板は、機械で薄く削った板とは感じが違います。
接着剤は一切使っていなくて、なんとなく隙間が全体にあります。
蓋の木釘は、6本のうち3本が失われて、ぷかぷかしていました。
そこで、こみ栓用の樫の木を削って、差し込んでみました。
とってもしっかりしました。
あと、百年や二百年は、ゆうに持つことでしょう。
2 件のコメント:
こんなのが自分で作れたらなあって思います。
春さんやご主人だったら作れそう!
mmerianさん
いまでこそ、どんな薄い板も機械でつくれて、それを熱湯に浸したり、蒸気をあてたりしたら曲木はつくれますが、当時は生木を裂くことでしか、一般の人は板を手に入れられなかったと思います。でも面白いように裂くことができたんでしょうね。岐阜では生木を使った細工の教室が開かれています(http://greenwoodwork.blog112.fc2.com/)。
曲木は、落ち着いたらやってみたいことの一つですが、落ち着かなくて...(笑)。
コメントを投稿