2016年10月25日火曜日

曲木の箱(三)


掌ではなくて指の上に乗るサイズの、スウェーデンの曲木の箱、おちびさんです。
きっと、ままごと道具だったに違いありません。


薄い材料でできているので、軽い、軽い。
焼きごてで線を描いて彩色した、ハート形の花のような模様は、箱の脇には色鮮やかに残っていますが、蓋の方は何度も雑巾でこすられたのか、消えかかっています。

嬉しいことに、小さいながら、あのスウェーデン独特の、片方の爪を心もち外に倒す方法で開きます。
 

この、角のような蓋の形、そんなに好きではありませんでした。
でも、これは小さいせいか、蓋の形が華やかさを出しているようで、目障りではありません。


もっとも、爪をひっかけて開閉する箱も、機能的には、蓋の先が脇へと突き出していなくても、十分に用を足します。


スウェーデンの曲木の箱は、アメリカのシェーカーボックスの底のように滑らかな楕円形でなく、どれも、段差のある曲木の胴に沿って、その形に底板を切り抜いて釘(一つを覗いて木釘)で留めてあります。
おちびさんも、薄い板ながら、段差をつけて切ってあります。


この箱は、アメリカのままごと道具のキッチンセットによく似合います。
ロールピンに、焼きごてで花の模様をつけてあるからでしょうか。


小さなものたちと並べてみました。
古い柳の籠もあるはずですが見当たらない、しかたなく、新しい籠で代用です。

以上、スウェーデンの曲木の箱たちでした。







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