2018年2月14日水曜日

古道散歩

散歩するときは、我が家の坂を下りて市道に出てから、山の方へ行くか、田んぼの方へ行くかを決めます。
「上に行ってみようか」
「久しぶりね」
夫が膝を痛め、人工関節にする手術をしたのは2016年3月でした。その前の一年くらいは膝が痛くて、傾斜地はもとより、平らなところでさえ長く歩くことができませんでした。
せっかくだからと、たけさんの家の庭を通る、集落の有志が復活させたという、愛宕山に抜ける「古道」を通ってみました。
  

「なぁんだ、みんなで古道を復活させたと言っても、重機を使ったんじゃ風情がないわね」
と、しばらくはありがたみも感じないで歩いて行きました。
 

それでも、何度か横切った谷川には、針葉樹を並べてその上に土を置いた橋が、架けてありました。


途中まで行くと、重機が入っていない道が出てきました。


悪く言ったりして申し訳ありませんでした。
途中までのは、きっと作業用の道、その先に、滝に行く市道から合流できる整備された古道がどこまでも続いています。
 

山の中腹にある滝のあたりに出ようと思っていたのに、古道は小刻みに九十九折しながら、限りなく尾根に近づきました。


大きなヤマザクラも生えています。
ヤマザクラは、四月になると山を彩る素敵な役者の一人ですが、その昔は、
「あそこの家は、ヤマザクラを生やしている」
と、山の手入れの悪さを笑われたものだそうです。

さて、尾根近くまで行って、一休み、きた道を引き返さないで、確証はないけれど滝があると思われる方向に下りて見ることにしました。
幸い、道らしきものも見つけました。


やがて、滝より上の、岩がゴロゴロした谷川が見えてきました。
 

水がちょろちょろと流れ、


ところどころで、小さな滝もつくっています。
そして、滝の上に建つお不動さまの屋根が見えてきました。


山は低いのに、枯れたことのない滝です。


滝までは市道が通っていますが、行き止まりです。
市道の、一番遠望が利くところには、やはり集落の有志によってベンチが備えつけられ、目の前の邪魔な木々が切られていました。
 

楽しんで山仕事をしている人たちの住む、集落が見えます。


これで沿道の桜が美しかったら言うことはないのですが、陽当たりが悪すぎるのか、毎年ソメイヨシノはきれいに咲きません。




4 件のコメント:

昭ちゃん さんのコメント...

自然は厳しいけれどホットすることも、、、
足が悪いので一番堪えるのが石畳みの道と傾斜です。
まあ杖をついて歩いても可笑しくない年齢ではありますが、、、
落ち葉のクッション最高ですね。

さんのコメント...

昭ちゃん
落ち葉はすごく厚く吹きだまっていて、滑りやくて、道の端に葉がない時はそこを歩きました。
朝、作業しようにも手がかじかんだので、ちょっと散歩して身体を温めようと思ったら、とんだ大旅行になりました。といっても低い山ですが(笑)。
歩いているうちに、「ここは伊吹山だ」と想像して楽しみました。伊吹山はいい迷惑、くしゃみをしていたことでしょう(爆)。

hiyoco さんのコメント...

お散歩が旅行になっちゃったんですね(笑)。それにしても素敵な山道です。ヤマザクラ太いですねー。ヤマザクラがあると手入れが悪いなんて、雑草扱いだったとは!

さんのコメント...

hiyocoさん
大旅行?でした(笑)。
その昔はみんな、山に自分で使うための松を植えていました。名残の、枯れてしまったのに立っている松が、そこここに、まだ見られます。そして次に、杉ヒノキを植えたけれど、子どもたちの脱農や農業従事者の高齢化などで、まったく手が回らない状態になってしまったのですね。
まだ、農林業が中心だったころには、ヤマザクラが生えて、しかも大きくなって花を咲かせるということは手入れを怠っている証拠として、里からも一目瞭然ですから、笑われたようでした。
今では、四月になると、いろいろな色の芽吹きの中にたくさんのヤマザクラの桃色が混じって、それはそれはきれいです。
それでも、ほとんどが山仕事に目を向けなくなっている中で、古道を整備した地元の人、滝のまわりを掃除しに来る、ちょっと変わった地元の若い人、外から八郷の森林に惹かれてやってきた樵さんたち、頑張っています。
まだまだ捨てたものではないけれど、これからどうなるでしょうか?