『銅版画家の仕事場』(アーサー・ガイサード作、久美沙織訳、BL出版、2004年)は、銅版画家であるガイサードが、少年とおじいさんの姿を通して、銅版画(エッチング)ができるまでを描いている絵本です。
銅版画の技法を知る面でも面白いのですが、描かれているプレス機や流し場など、仕事場(ガレージ)の様子が事細かく書いてあって、楽しめます。
ストーブや薪の並べ方、道具類、おびただしい種類の薬品などなど、どこにも見るべきものが転がっています。
銅版画は、500年前に開発されましたが、技術はほとんど変わってはないと、書かれています。
刷り上がった銅版画に、絵の具で彩色するのは、下っ端の職人たちの仕事だったそうです。
それにしても、これはいつごろの時代でしょう?
時代設定はされていません。危険な薬品が入っているビンは、プラスティックではなくて、ガラスでしょうか?
一つだけ、紙製のパックのようなものを見つけました。
これが紙パックなら、薬品ではなく、ジュースなど飲みものだと思われますが、ただの紙袋かもしれません。
紙パック用は、1961年にスウェーデンのテトラパック社によって開発されたので、これがもし紙パックとすれば、それ以後のことを描いたことになりますが、その割にはほかのものが古めかしすぎる気がします。
などなど、本の中の旅を楽しんでいます。のらさんありがとう。
2 件のコメント:
テトラパックはベルマーク対象なので(マークじゃなくてパックそのものを提出してリサイクル)定期的に学校に持って行っていましたが、途中でスウェーデンの会社だと知って驚きました。スウェーデン発のものが日常にあるなんて!2011年からベルマーク運動に参加したようですが、牛乳パックが集まり過ぎちゃってリサイクルコストが急増したため、最近点数が半分以下になっていました(苦笑)。
hiyocoさん
日本では三角形のテトラパックはいつの間にか見なくなりましたね。
私が暮らした1968-70年(古!)にすでにアメリカには四角い紙パックがあって、日本のよりちょっと大きいサイズの牛乳パックを9本入れて運ぶコンテナは、まだ木でできていて、上部を金属で補強したものでした。プラスティックコンテナは、まだできてなかったのですね。
今生協で買っている牛乳もテトラパック入り、ずっと生協に返しています。生協のトイレットペーパーはそれのリサイクルと聞いています。
ただ、紙パックはヴァージンパルプでつくるので、リサイクルできると言ってもたくさんの北米の森が切られ続けたことには変わりありません。生協には、ガラスビンを繰り返して使う美味しい牛乳もありましたが、それは福島県の飯館村でつくられていたもの、原発事故以後、廃業に追い込まれて、何ともお気の毒でした。
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