2018年2月10日土曜日

伊万里の鉢


骨董市で、まことさんが並べていた古い食器の中に、使いやすそうな染付けがありました。
径が6寸で高さは3寸、小ぶりの鉢で、外側の絵つけが大胆です。


縁は金彩、内側は植物紋様ですが、底に何かいます。
 

正面から見た鳥です。何の鳥?
後ろの丸をつないだものが、もし星座のスバルなら夜で、この鳥はフクロウでしょうか?とてもフクロウには見えませんが、鳥には見えます。


私が手に取ってみていると、周りにいた、知らないおじさん連中が口を出します。
「染付けはね、昔から考えると、嘘みたいに安くなったんだよ」
「知ってます」
1970年代の五分の一から十分の一ってところでしょうか。
「昔は高かったと思うと、つい買っちゃうよねぇ」
「そんなに買って、どうやって保存しているんですか?」
「飾っているよ」
相当スペースがないと、染付けなど、飾れるものではありません。
「使わないんですか?」
「女房が割って文句言ったりしたら、うるさく言い返されるからいいものは使わないよ」
「そうそう」
と相槌を打つ人もいます。
私が買おうかどうか迷うのは、仕舞う場所がないからなのですから、これでは参考になりません。それでも、おじさん連中のつぶやきに背中を押されてしまったのか、食器棚の中はいっぱいなのに、また煮物鉢を一つ増やしてしまいました。 


案の定、水屋の中はいっぱい、いまのところ食卓に転がしていますが、なんとか安全にしまう方法をしっかり考えなくてはなりません。
「じゃんじゃん使ってよ」
と、まことさん。
「もちろんよ」
「お父さんに、「煮物を取りましょうか?」なぁんてね」
「まことさん、そりゃないよ。うちじゃぁ、「食卓に置くまでつまみ食いしないでよ!」だよ」
と、大笑いしました。





8 件のコメント:

昭ちゃん さんのコメント...

 オリオン座が昇る前の楽しみは二つの星団ですね、
スバルより数が一つ多いし横長ですが
遊ぶ心で楽しみましょー
愛用してください。

さんのコメント...

昭ちゃん
お皿に魚、獣、鳥なんかがついていたら、「もうかった!」って感じですね!
もっとも、あの丸つなぎがスバルとは、限りませんが(笑)。鳥もあんなだから、どちらかと言えばへたくそな人が描いたのでしょう。でも、とってもうまい人が描いた鳥より面白いのは、なぜでしょうね?

karat さんのコメント...

写真て不思議ですね。ずいぶん底のすぼまった鉢かと思ったら、伏せてある写真を見ると、底の広いドンとした形の鉢で…、同じもの?と一瞬思いました。一番下の写真が実物の形に近いのでしょうか?

さんのコメント...

karatさん
土人形などと比べると、器の写真は難しいですね。そうです。一番下の写真が一番実物に近い比率になっています。
人形も二つを普通に並べて撮ったら、お互いにそっぽを向いたようになるので、心持ち中を向けて撮ります。でもマトリョーシカみたいに数を並べると、両側がひずんでしまいますね。
まぁ、私に技術がないからですが(笑)。せっかく接写もできるカメラを昨秋から使っていますが、いまだに接写しようとしたらピントが合いません。オートを外してレンズを持ってみても、前にも後ろにも動かないし(笑)。マニュアルをよく読めばいいのですが...。

hiyoco さんのコメント...

羽を広げようとしているカラスに見えますが、カラスなんて描かないですよね?水辺のようですが水鳥?

さんのコメント...

hiyocoさん
水辺ですよね。そして確かに羽を広げようとしている感じがします。でも、もともと、テキトーに描いたんじゃないですか(笑)。水鳥だとすると、上の7つの丸つなぎは何だってことになるので、まあ、どうでもよかったというか、絵つけの仕事をたくさんこなして、「今日もお酒がうまいなぁ」と満足だったということにしましょうか(笑)。
そう言えば、あんなに身近なのに、カラスの絵のものはあまり見かけませんね。雀は、私もお皿を持っているし、ふくらすずめもよく知られていますが。あとはチドリ、雁なんか好まれていますね。

あかずきん さんのコメント...

何と素敵な器ですね~
コウモリ?と思いました。鳥の絵も様々で面白いですね
結構好みです、笑

さんのコメント...

あかずきんさん
それにしても、昔はプチプチのプラスティックもなかったし、段ボール箱もなかったのに、運ぶのに簡単な器だけでなく、いろいろな形の器をつくったものですね。重ね鉢は用途だけでなく運搬にも楽だったと、今頃になって気がつきました。
こんな絵を描くのは、由緒正しい窯元ではなかったのだと思われます。柿右衛門の中に変なのとかありませんもの(笑)。
でも、骨董市だけじゃなくて、あかずきんさんみたいに海でお皿見つけたいなぁ。欲張りすぎますね(笑)。