奥がコートジボワールのバウレの杼、手前がエチオピアのドルゼ(たぶん)の杼(ひ)、下は、エチオピアの筬(おさ)、どれも織物の道具です。
上から見ると、よく似た形をしています。
ところが横から見ると、厚みが全く違います。
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エチオピアの織り機は基本的には、幅広・水平の足踏み織り機です。
そして、西アフリカのバウレは幅の狭い織り機を使います。
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ショールは、伝統的には木綿だけで織りましたが、現在は端の模様に、化繊の色糸を使っています。ショールはガーゼのような風合いを持っています。
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このショールは、暑さ寒さを調節するのに便利なものですが、
SDMより |
とくにエチオピア正教徒には欠かせないものです。
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エチオピアにはほかに、狭く織った毛織物があり、市場などでもよく見かけます。単なるお土産ものなのか、昔はつないで壁掛けだけでなく敷きものなどにもしていたのか、知りません。
木綿を織る人と毛を織る人は、確か民族グループが違っていたと思います。
木綿と羊毛では違う織り機や杼を使っているのかも知りません。
CIADより |
これはエチオピアの、個人の家というより織物工場ですが、織り手が左手に持っているのは薄い杼に見えます。
alamyより |
エチオピアにも厚い杼もあるのでしょうか?
エチオピア南部には竹のある地域もありますが、場所は限られていて、筬にはしていません。ヨシは、竹のように薄く削ることはできないので、織り目の固く詰んだ布を織るのは、筬から規定されて、なかなか難しいと思われます。
アフリカに織物は、中東から陸路でもたらされ、大陸全土に広がりました(ナイジェリアの一部地域は、たぶん海路でもたらされている)。
それにしても、織物道具というものは、世界中よく似ているのに驚かされます。
2 件のコメント:
織物はアジアでは女の仕事のように思えますが、アフリカでは織物は男の仕事なのですか?男が座って織っている間に女は水汲みとかでしょうか?
形は少々違っても布を織る仕組みは世界中共通でしょうか。誰かがどこかで伝えて「それはいい!」と広まっていったんですかね?面白いですね。
hiyocoさん
私がガーナに行ってびっくりしたのは男女の仕事分担が、何でもはっきり分かれていることでした。織物はアフリカ大陸ではナイジェリアの一部、北アフリカの一部を除いて、どこでも男の仕事です(女性の織物は織り機も違う)。ミシン掛けも男の仕事です。でも、糸紡ぎは女の仕事です。
では新しく伝えられたものは男の仕事かというと、ガーナでは市場で男が織った手織りの布を売るのは男の仕事で、機械織りの布を売るのは、何故か女だけの仕事でした(笑)。
何ごとにも、細かく役割が分担されていて、決して手出しはできません。
それに慣れていたので、タイで暮らしたとき逆に男と女が同じ仕事をしていることに、なかなか慣れませんでした。女の蕎麦屋もいるし男の蕎麦屋もいる!女も男も水くみしている!
手織物は技術的には約2000年前に頂点を極めています。「まさかあり得ない」といった技術の織物が、手間暇、お金をかけてつくられました。織物は中国が発祥だったかしら、それが紀元前から四方八方へ移民や商人によって伝えられ、エジプトのミイラも布に包まれているのだから、面白いです。
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