私は物語を読むとき、いつもなら焦って先を急ぎながら読んでしまうので、読み終えるとすぐ再読する方です。でも今回は、なんだか上巻は再読する気にならず、下巻だけ再読して、そのままちょっとお休みしています。
いつかまた、期が熟したら、再読してみたいと思っています。
そのかわりと言うか、なんと言うか、まだ読んでいなかった『狐笛のかなた』(上橋菜穂子著、理論社、2003年)を読みました。
この物語は、いわばハッピーエンドなのですが、泣けました。
上橋さんの他の物語同様、登場人物は(登場狐も)誰もがとても魅力的でしたが、とくに霊狐は野火だけでなく玉緒も、とっても魅力的でした。
『鹿の王』より後から読んだのに、『狐笛のかなた』の方は、再読も、再々読もしてしまいました。
ここ、八郷には、まだ狐が棲息しています。
しかし、このところ生存を脅かされる、悪い兆しが顕著になってきています。昨年あたりから、これまで放っておかれた土地のあちこちに、ソーラーパネルが設置されるようになったのです。
ここは長い間、耕作放棄地でした。かなり起伏もあり、灌木も生えていました。そんな段差のある土地の斜面に狐の巣穴があったのです。
これはちょっと前の写真、残念ながら広域が整地されたあと、ソーラーパネルが設置されてしまいました。
荒れ地のままにしておくより、経済効果もあるからと、狙い撃ちされる土地は、たいてい野生動物たちの棲家です。
人間の都合で一方的に棲息地を壊されてしまった狐たち、どこかで生き延びていて欲しいものです。
絵、小田島久則さん |
8 件のコメント:
春さん千住姐さんより返信です。
ブログ使用してー
昭ちゃん
昭ちゃんたら、メールがあるのに、ブログをメール代わりにしていますね(笑)。千住姐さんにはお返事しておきました♪
ご安心ください話せないことはメールです。
突っ込みおじさんがいるので、、、。
私が滋賀県の琵琶湖周辺を歩くと、このところこうしたソーラーパネルをよく見かけるようになってきました。しかし、このパネル如何に利用価値、経済効果があるのか?製作会社曰く、設置する業者が十分な知識がないまま作業を行う為、多くは、本来の目的には十分な結果が得られない現状であり、それが何故か?という回答を探らないまま解体している事も多く、それが続いて産業廃棄物となっているのが現状のようです。景観もよくないこのソーラーパネル。屋上設置ならまだしも、自然を解体してまでの設置にはいささか疑問を感じます。
昭ちゃん
はっはっは。そうしましょうね♪♪
hattoさん
ごめんなさい。途中まで書いたところで今日は客がいて、身動きがとれず、コメントが遅くなってしまいました。
ソーラーパネルのこと同感です。誰にも、真剣に次世代のエネルギーのことを考えるというより、金儲けの道具としてどうかという判断が働いているように思います。実際、ソーラーエネルギーはつくったものを遠くへ運ぶより、その地で使った方がずっとエネルギー効率がいいのですが、それでは企業がもうからないようです。
友人に、田舎暮らしがしたくて、地元の不動産屋で土地を買って住み着いた人がいますが、思うように売れなかった「分譲地」の残りを、不動産屋がソーラー事業に転用して、せっかくの家の三方をソーラーパネルで囲まれようとしている人がいます。
確かに思うように収益が上がらないと、近い将来放置されて、ゴミが増えるという状態が来るでしょうね。
原発同様、田舎が狙い撃ちされるのが残念です。都市の屋上でもできるのにね。
おっしゃる通りですね、
また電力会社の買取りシステムも私にはよくわかりません。
あれっいつの間にか、こんな現状です。
昭ちゃん
丘の上にも設置し、谷は均して設置しています。大水のこと、地下水のことなどはどうなるのでしょう?hattoさんや昭ちゃんのお話を聞くと、日本国中なのですね。江戸時代の人たちの方がずっと賢かったと聞きましたが同感です。今の人は自然を読まなさ過ぎます。
ソーラーパネルを設置する前に、もっと長期の計画を立て、何を守って何を変えるか、考えなくてはならないと思います。
もっとも狸は用水路にはまったり、道で轢かれていますが、狐はもっと賢いので、なんとか生き延びて欲しいと思います。
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