骨董市でおもちゃ骨董のさわださんの店に行くと、
「はい、お年賀」
と、私が小さいころでさえ見たことがないような、古風なポチ袋を渡されました。
ぺらぺらの黄ばんだ紙に、赤と緑の二色印刷が、ずれています。
「お得意さんに配ってるんだ。開けてみて」
月平均にして、せいぜい500円くらいしか買わず、そのわりにはいつも店の前で時間をつぶしている私は、お得意さんの範疇に入るでしょうか?
開けて見ると、招き猫と小判が入っていました。
「猫に小判、なんちゃって。お得意さんじゃない人にはセットで300円で売っているんだ」
さりげなく、値段をつけ加えるのも忘れないさわださんです。
小判は、お正月の繭玉飾りの一部のようで、上部に小さい穴が開いています。
「お店の写真撮ってもいい?」
「ああ、いいよ」
というわけで、初めてさわださんのお店の写真を撮りました。
しばらく前に成田山の近くの店から大量に出たという、成田山グッズ、まだまだいっぱいあるようです。
「ミルキー」
と優しい声で呼んでいると思ったら、どうやらミルキーと一緒に写真に写る気のようです。
ミルキーは三歳の時に椎間板ヘルニアになって、以来もう6年も下半身不随です。
「寒いねぇ、ミルキー」
と、ミルキーに挨拶すると、
「寒くないよなぁ、これ暖かいんだよ」
と、さわださんはむきになって、ミルキーのコートと毛布の袋を誇ります。
お年賀をもらっただけじゃ申し訳ないと、だるまを抱いた童子をいただきました。
でも頭が変、布をかぶせてあります。
「なんだろうねぇ?」
「もとはお獅子でも被っていたとか?」
頭巾をかぶっているとも思えないし、なんとも不思議な頭です。
観光地のお土産でもなさそうだし、射的の的でもなさそうだし、いったい誰向けにつくられたものなのでしょう?
もっとも、人形はそんなのが多いのですが。
ブリキの車、ベーゴマ、定番のビー玉やおはじき、石けり。そして、鍵の手になった右の方には、小さなこけしや人形など、昔の土産ものが箱に入って置いてあります。
2 件のコメント:
こんな袋に入ったお年賀いただくと嬉しいですよね。骨董屋さんこんなお姿の方だったんですね、いつも文章だけで色々と想像していました。笑 人形の頭は元々は髪の毛が付いて(貼ってあった)いたのではないでしょうかね。遠山一男コレクション(日本土鈴館)「中野土人形・6代目奈良由起夫さんのだるま抱え」にもよく似たつくりの童の姿があり黒髪が結わえてありましたよ。
hattoさん
ありがとうございます。中野土人形のだるま抱えを見てみました。
あぁら、びっくり!あんなふさふさ髪の中野土人形を初めて見ました。
この御所人形も、髪がふっさふさでもかわいいし、頭に獅子頭が乗っていてもかわいいですね(^^♪
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